紀州屋良五郎の大衆演劇・上方芸能 通信

大衆演劇については全国の劇場や公演場所に出かけ、その地での公演の所感・演出効果・劇団の印象を綴ります。さらに大道芸や上方落語、講談、音頭、漫才、見世物、大道芸、放浪芸、映画評についても思いつくままに書き留めてまいります。 末永くのおつきあいをよろしくお願いいたします。

■ 失望した大衆演劇専門誌『カンゲキ』の記事

〇少し怒ってます。

定期購読のカンゲキ誌の最新号(1月号)を手にし、さっそく読みはじめた。


P81に「このごろ気になる話題より  自由な空気を守りたい。だけど‥揺れる観劇マナー」なるカンゲキ編集部取材スタッフの記事が掲載されている。


一部引用すると


「全面撮影禁止の決断に踏み切った劇団さんにとっても苦渋の選択。お客様に喜んでいただくことを何よりも願いながらの日々の舞台ですから‥皆様からのご意見も伺えたら幸いです。改めて、劇場様・劇団様の提示するルールを確認いただき、楽しい観劇になりますよう。」とある。


読者、観賞者に丸投げか、大衆演劇専門誌ならばもっと読者目線に立たなければいけないのではないか。


観劇マナーが大事であることは良識あるファンならみな了知している。だが、そのマナーを守るよう編集部として具体例を示し今までどんな特集が組まれてきたのか。私は知らない。


更に、「改めて、劇場様・劇団様の提示するルールを確認いただき、楽しい観劇になりますよう」で終わっては専門誌が泣くではないか。


本来なら、取材源をもち立場のあるあなた方が独自取材で写真撮影・SNS等の劇団個別のルールを取材しファンのために公表するのが雑誌・雑誌編集者のあるべき姿だ。


それをおろそかにし、観賞者に‥ルールをご確認いただきでは一冊1000円支払っいる読者・観賞者は救われない。


それぞれの劇団がどういうお考えなのか情報は一つのところにはないのが現状だ。だからこそ大衆演劇が好きなお客さまは時間をかけて情報を得ようとしているのだ。


ファンブログやらツイッター等で劇団ルールを確認しながら劇場に足を運ぶ大衆演劇ファンがいることをお忘れか、読者目線を忘れた雑誌に未来はないと私は思う。


たしかに大口の販路は劇団、劇場かもしれないが支払い、読むのは一人の名もしれない読者なのだ。だからこそ編集マン、出版人のペンに託す理念と矜恃が大切なのだ。雑誌編集をなめていけない。


補足
私が望むのは貴誌の編集部として、各劇団のSNS・写真撮影等のルールを公報して貰いたいということだけだ。ファンならず、ひいては劇場、劇団にも喜ばれると単純に考えている。意あるなら紙面で記事を見たいものだ。
大衆演劇を愛する一人のファンとして申し上げるだけだ。賑わすつもりは毛頭ない。


紀州屋良五郎