紀州屋良五郎の大衆演劇・上方芸能 通信

大衆演劇については全国の劇場や公演場所に出かけ、その地での公演の所感・演出効果・劇団の印象を綴ります。さらに大道芸や上方落語、講談、音頭、漫才、見世物、大道芸、放浪芸、映画評についても思いつくままに書き留めてまいります。 末永くのおつきあいをよろしくお願いいたします。

▩ 大衆演劇・時流にのれば大化けする予感

〇 まいどおおきに〜直観メモでおます

 
ある大衆演劇の劇団が新作をつくり続けている。
 
井筒和幸監督で話題になった「チョッパギ」を連想させる「トマンナヨ」という作品や「新作怪談3部作」「少年A」等食い入るような作品が並ぶ。
 
小演劇の劇団が力を失ったかに見える昨今、実験的試みがやれるのは大衆演劇の劇団かもしれない。
 
古来からの芝居や文芸作品の大衆演劇化もいいが時流におもねるかのような派手な試みは歌舞伎にお任せし、あえて現代の事象や歌舞伎がやれない世界を劇化する試みが大衆演劇の一つの道ではないだろうか。これは、現代劇、時代劇に通じる。
 
カツベンの映画が上映され、生の活弁を見ようと若い人たちが集まる。生舞台で勝負をする幕開けかとも思える。
 
● ロードショー公開の下記映画「カツベン」を弁士として協力されたのが活弁士  坂本賴光氏 だ。
 氏のカツベン・ライブは凄い熱気に包まれていた。塙を改めて記させていただくとして、ぜひ映画をご覧ください。









横道にそれたが、大衆演劇つまるところ、毎日、ご当地でやってます、だけでなく見応えのある番組・出し物で人を呼ぶ時代だ。篠原演劇企画が上演する芝居のポスターをつくりPRされていて、とてもいい。
劇団美松 2019年11月の特別狂言『明烏のお吉』
賞賛される取り組みといえよう。
芝居で人を惹きつける、その点に乗り遅れると劇団は弱体化するような気がしてならない。
 
紀州屋良五郎