紀州屋良五郎の大衆演劇・上方芸能 通信

大衆演劇については全国の劇場や公演場所に出かけ、その地での公演の所感・演出効果・劇団の印象を綴ります。さらに大道芸や上方落語、講談、音頭、漫才、見世物、大道芸、放浪芸、映画評についても思いつくままに書き留めてまいります。 末永くのおつきあいをよろしくお願いいたします。

▩ ジャーナリストも絶賛の舞台 劇団雪月花(桜川翔) 奈良・弁天座 2019/12/24

〇見てもろておおきに〜まいどおなじみの観劇メモでおます

〇いつもながら、サンタのコスチュームで迎えてくれる座長の姿があった。座長はいつも真剣だ。

〇この劇場は奈良県トップクラスの劇場。桟敷、まっすぐの花道、何より棟梁がいい。

どこに座っても傾斜があり見やすい。まあ、朝日劇場、三吉演芸場(横浜)に似ている。

〇友人の県文化機構副理事長(元新聞社社長)と倶に観劇した。大衆演劇の底力と華麗な女形を絶賛していた。改めて寄稿文を書いて貰うことになっている。

⭕️大入り

 

 

 

 

 

弁天座スケジュール

01 劇団菊太郎

02 紅劇団

03 藤美一馬

 

劇団スケジュール   

01 大阪・庄内天満座

02 大阪・鈴成り座

03 尼崎・三和劇場

04 和歌山・夢芝居

 

メンバー

座長 桜川翔

近藤光

桜川れいか

桜川明澄心

桜川明音

 みゆり

大和 

ほか

 

二代目鹿島順

日舞

菊章吾

雷鉄命

顔見せミニショー  (30)

 

芝居  「意地悪婆さんおしどり傘」(70)

 

🔹キャスト🔹

座長‥意地悪婆さん

雷鉄命‥町人

満みゆり‥嫁・おはま

桜川明音‥町人

近藤光‥亭主の政五郎

桜川れいか‥大工の留

菊章吾‥町人

二代目鹿島順一‥お花の父

桜川明澄心‥町人

ほか

 

★ 芝居の流れと感想

・もと芸者のおはまが大工の棟梁と所帯をもったが、何かにつけ義母から責められ、いじめられる嫁いびりの人情喜劇。

 

この芝居、茶柱を材木と言ったり、肩の揉みかた、義母を除け者にした芝居見物等いくつものパターンでいびる。梅沢富美男劇団等でもやる基本パターンだ。

 

四年ぶりの婆さん役という座長が喜劇の主役で大活躍。なかなか見れない舞台をみた。

 

この芝居、座長は当然として、留ちゃん役の桜川れいかさんの明るさいっぱいの大奮闘の名演が光っていた。

 

大工の留が持ち帰った大金をおはまの親父が持ち逃げしたことをきっかけに婆さんの怒りが爆発、とうとう亭主のいぬまに嫁を勘当してしまう。大混乱の政五郎家族、さて物語は‥

息のあった座長と近藤光さんの掛け合いも見どころ。

 

満みゆりさんも本領発揮の役どころで涙を誘う、そればかりか全ての役者さんが個性を光らせる全員奮闘で芝居をしている。

 

喜劇としてやっている劇団も多い中、きっちり涙を誘う第一級の人情喜劇がきまっている。喜劇4分、人情・泣き6分はグランプリに輝く芝居だ。

 

 

長らくこの劇団を見ているとチームで取り組む雪月花の芝居が日々成長し続けているのがわかる。

 

いやとてつもなく飛躍的に厚みを増し輝いているのがわかる。来年はもっと大化けするに違いない劇団の一つだ。

 

舞台口上   桜川翔座長

・来年への意気込みかたる座長

・前売り券&グッズ販売

 

歌謡舞踊ショー  (65)

 

*舞台が活きるラストショー  雪女郎

 

【画像】

2020年が劇団雪月花にとり更に飛躍の年になることを願う・紀州屋良五郎