紀州屋良五郎の大衆演劇・上方芸能 通信

大衆演劇については全国の劇場や公演場所に出かけ、その地での公演の所感・演出効果・劇団の印象を綴ります。さらに大道芸や上方落語、講談、音頭、漫才、見世物、大道芸、放浪芸、映画評についても思いつくままに書き留めてまいります。 末永くのおつきあいをよろしくお願いいたします。

■ 第105回上方演芸特選会 国立文楽劇場中ホール 2020.01.22

〇 まいどおおきに〜寄席のメモでおます

 

 〇まいどおおきに〜上方芸能メモでおます

・この会はけっこう高年齢、平均75歳ぐらいか 

・安いだけでなく幅広い演目が人気を集めるのだろう。国立でなければ出来ない趣がある。

 

〇入場料金 2200  学生1500 シルバー1400  すべて完売

 1300開演  次回の上方演芸特選会は

3月11日から14日

 

 落語  笑福亭飛梅  「俺たち暴走族」

笑福亭一門のヤングヤングリーダー(自称) 元京都北部暴走族総長(完全更正) らしく専門用語も飛び出す創作。

・前職がとび職だったことから飛梅。とてもたのしい落語。

 

 漫才   横山ともや・みちや

・師匠は横山たかしさん(昨年死去された。師匠は横山やすしさん)。師匠に入門した漫才師は最近では少数派となった。

和光プロダクション所属

 

 浪曲   春野美恵子   「 戸田の渡し(お紺殺し)

野州豪農佐野次郎兵衛が遊女お清を妻に迎えるが、妻が病気(梅毒)になったため捨て、後に惨殺してしまう。

その祟りで、次郎兵衛は死に、次男の次郎左衛門は疱瘡に罹り一命は取り留めるも醜いあばた顔になるという講談でも有名なお話し。

この後の『吉原百人斬り』(歌舞伎の籠釣瓶花街酔醒)につながる話。

・「病み捨て」「子捨て」「姥捨て」現代にも通じるテーマ。

・「砂の器」も病み捨て、京都・岩倉の地は病み捨ての地といわれた。

・現代でも臓器売買や子どもの人身売買が社会問題になっている。

 

女道楽  内海英華

・ほんとうにしゃべりが巧み。かつて、女道楽として活躍された吾妻ひなこさんを超えておられる。

・スカーレットの話から「淡海節〜都々逸」「櫓太鼓~曲弾き」と素晴らしい芸を堪能させていただいた。

・ジャズと三味線のライブも開催。多彩な活動に弥栄。上方寄席囃子の第一人者でもある。

 

 

 

『あなた死んでも墓へはやらぬ 焼いて粉にし屁でとばす』

『今年の今夜はあんたに抱かれ 来年あんたの お骨抱く 』

粋やね

 

《仲入り》

 

 文楽寄席あつめ」 

桂福楽×前田憲司(芸能史研究家)

・昭和22年頃の大阪落語会のポスターを見ながら上方落語会について貴重な話をあれこれと

・入場料金は15円だった

 

 太神楽  豊来家玉之助

・これは百聞一見の至芸。

・太神楽の基本は『廻す』『投げる』『立てる』だそうである

・なぜか舞台でスーパーマリオのゲームを見ている感じかした

・門付けの芸能、祝福芸は芸能の源流だ

・ラストは獅子舞、こんな表情のある細かい獅子舞をみたのははじめてだ

 

ラストは獅子舞

 

この獅子舞には家内安全、学業成就、五穀豊穣、無病息災等、様々なご利益があると言われている。

太神楽は予備知識が無くても、お年寄りからお子様まで誰でも楽しめる伝統芸能だ。

 

 

 

 落語  桂梅団治 『代書屋』

 

 浪曲  京山幸枝若 『竹の水仙

ケレンたっぷりの甚五郎シリーズを幸枝若節で満喫

 

1550 終演

 

多彩な顔ぶれの上方演芸会が廉価で見れる、連日盛況・紀州屋良五郎