紀州屋良五郎の大衆演劇・上方芸能 通信

大衆演劇については全国の劇場や公演場所に出かけ、その地での公演の所感・演出効果・劇団の印象を綴ります。さらに大道芸や上方落語、講談、音頭、漫才、見世物、大道芸、放浪芸、映画評についても思いつくままに書き留めてまいります。 末永くのおつきあいをよろしくお願いいたします。

▩ 映画『嘘八百 京町ロワイヤル』をみた

〇まいどおおきに〜映画メモでおます

〇関西のお笑い芸人がたくさん出演。中でも出色の出来栄えは友近だ。
この人の演技はひときわ光る。
 
〇 堺を中心にロケしたわりに感じられないのは町の個性がないからか
 
〇 全般的には喜劇なのだがいま一歩笑いは不発だ。
茶器の鑑定を素材にした詐欺師のせめぎあいがだいたいの筋立てだが素材の硬さ、取っつきにくさが喜劇になかなか馴染まない。
 
はっきりいえば、前作も含めてうすい中身だ。
ラスト近く、賄賂を渡して偽刑事を丸め込む等は余りに不自然すぎる。
 
演技力ある役者だからもっているが脚本は頂けない。
まさか、映画にも詐欺師の粉がかけられているのか。
 
前宣伝からするとまさに観客を煙に巻く『嘘八百』の映画だ。
タイトルどおりきっちり勘定があう。
 
騙されて、やりおったなと余韻が残るか、狐につままれた不発感で終わるかは人によるのだろう。
 
STORY

かつて堺で千利休の幻の茶器をめぐって大勝負に挑んだ古物商の則夫(中井貴一)と陶芸家の佐輔(佐々木蔵之介)は、思いがけず京都で再会する。彼らは、そこで出会った着物美人の志野(広末涼子)の思いにほだされ、武将茶人・古田織部の幻の茶器にまつわる人助けをすることになる。そして有名古美術店や大御所鑑定家、陶芸王子、テレビ番組を巻き込んでいく。

キャスト

中井貴一佐々木蔵之介広末涼子友近森川葵山田裕貴坂田利夫前野朋哉、木下ほうか、塚地武雅竜雷太加藤雅也

スタッフ

監督:武正晴
脚本:今井雅子足立紳
音楽:富貴晴美
主題歌:クレイジーケンバンド

上映時間
106分

〇 ひとことでいえば肩のこらない娯楽作品だ。