紀州屋良五郎の大衆演劇・上方芸能 通信

大衆演劇については全国の劇場や公演場所に出かけ、その地での公演の所感・演出効果・劇団の印象を綴ります。さらに大道芸や上方落語、講談、音頭、漫才、見世物、大道芸、放浪芸、映画評についても思いつくままに書き留めてまいります。 末永くのおつきあいをよろしくお願いいたします。

▩ 三年で築きあげた上昇気流 劇団心(碧月心哉) オーエス劇場 2020/06/10

☆ 見てもろておおきに〜まいどおなじみの観劇メモでおます。

☆ 接触体温測定+アルコール消毒+換気良好

☆ ゲスト・中村笑窪  フリー

 

☆ オーエス劇場付近のパーキングは全国最安の12時間300円。新世界に行く時もオーエス劇場付近に駐車するのがいい。新世界は1時間600円なのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

☆ 面白いポスターもある。町が楽しい山王町。ディープ大阪。旧釜ヶ崎。山谷・寿町・釜ヶ崎が日本の三大日雇労働者の町だった。釜ヶ崎人情と山谷ブルースは名曲だ。1973年の釜ヶ崎暴動の時でさえ日雇労働者たちが「浪速クラブ」をワシらの歌舞伎座と言って暴徒たちから守った伝統が今も生きている。大阪の大衆演劇は土地に根付ている文化なのだ。これを無視すれば大阪では知事にはなれない。

 

☆ 頑張る笑窪を見るとうれしい。

 

☆ 送り出し時の握手・長話・撮影は当分の間自粛。

☆ コロナ基準(一席あけ)でほぼ満席!約50

 

メンバー  (カンゲキ誌による)

座長  碧月心哉

碧月悠人

碧月龍人

碧月暁也

星乃心春

星乃愛叶

星乃恋菜

 

ゲスト  

中村笑窪

 

☆ オーエス劇場 スケジュール

7 劇団菊太郎

*入場は45分前から  

    通常1400  70歳以上1100( 証明)

 

☆ 劇団心 スケジュール

7 八尾グランドホテル

 

☆ 芝居から

 

★ 芝居「次郎吉街道」

(あらすじ)

旅人・次郎吉は旅籠を営む越後屋に姉を訪ねる

そんな次郎吉を罪人として追う左兵衛治物語はここから始まる。姉と再会した弟の次郎吉だったが罪人との思い込みから頑として拒み許さない姉すげなく追い返す。

 

姉には姉の一口では言えない事情があった。それをそばで見ていた左兵衛治が噛み砕くように解いて聞かせるのだった。

やむなく次郎吉は越後屋を後にする。伴いながら旅を倶にする左兵衛治であった。

 

次郎吉は佐兵衛治と共に江戸へと足を運ぶ。

 

余韻のある演技に高鳴る拍手。やはり人気の劇団は芝居が違う。そして、どこにいても上手いものは上手い多彩な役をこなす力ある中村笑窪。

 

換気良好はいいのだが空調音が台詞を聞き取りにくくしている。改良したほうがいい。

 

お重の背中を押し二人で次郎吉の後を追う

追ってきたお重を確認した次郎吉は

 

【配役】

次郎吉‥座長

お重‥笑窪

佐兵衛治‥碧月龍都

仙十郎‥碧月悠人

ほか

 

 

口上挨拶  座長  碧月心哉

・2時間半の公演で前売り券販売もなしですと

・関西は梅雨入り宣言いたしました。これからは熱中症にくれぐれもお気をつけ下さい。

17日が休演日

 

トークは実に小気味よくさわやか。最近のニュースなども織り込みながら軽妙に笑いも交えて。劇団結成もこの劇場で劇場始まって以来の破格の満員でスタートをした。以来上昇気流にのり続ける劇団である。

    

舞踊・グランドショー

 

・さまざまな工夫をこらしたショーがたのしい。*劇団心のエポック

 

☆80年代メドレー等

 

・ひょっとしてこれからの大衆演劇の一つの方向かもしれない。芝居をショー化して見せることで歌舞伎とはまた違う趣向で新しい客層を掴むことができるかもしれない。

 

ラストは「あっぱれ」

 

【画像】

 

この劇団にやってくる人が特徴的なのだ 

芝居が好きなおっさんと若いファンが混在している。劇団神龍や嵐山瞳太郎劇団も同じ特徴をもつ。新しさと古さの融合型。そして、芝居に見せ場があるからだろう。座長の芝居へのこだわりが魅力だ。

 

今生き残りかけた大衆演劇のバトルが始まっているように思える。芝居と舞踊の両輪ともが備わり質的に見所のある所だけが残る気がするその比率は芝居と座長の個性が7割でショーは3割だ・紀州屋良五郎