〇見てもろておおきに〜まいどおなじみの観劇メモでおます
〇1年ぶりの大阪の劇場公演、木川劇場は昨年に続いて2回目 今日は大入り。
☆洗練された舞踊レベルと目を見張る芝居!
☆休演日は16日
☆今日はゲスト多数
森川竜馬座長 天龍地そら NOBU(なにわ三国志)
☆劇団結禾 座長 千道 参加
🔸劇場スケジュール
★メンバー
座長 市川富美雄
紀訥紀乃
實川加賀女
實川菜々美
實川結
市川千也
小川紗矢香
實川輝那
中海加津治
☆芝居「刺青奇偶」
・歌舞伎でも新派でも大衆演劇でもない独自の市川富美雄一座ワールドの芝居を見た
・藝の力は恐ろしい、心を震わせ涙、溢れる芝居だった。
【配役】
座長 市川富美雄‥手取りの半太郎
千道‥政五郎一家の者
實川加賀女‥町医者公伯
小川さやか‥お仲の友おたけ
實川菜々美‥政五郎一家の者
紀訥紀乃‥お仲 なんとも純で可憐な女を好演
天龍地そら‥政五郎一家の者
NOBU‥政五郎一家の者
森川竜馬‥鮫の政五郎
市川千也‥荒木田の熊
谷川恵那‥熊の女房
實川輝那‥角の野郎
ほか
<あらすじ>
刺青奇偶(いれずみちょうはん)
長谷川伸原作
久しぶりに生まれ在所に帰ってきた博奕打ちの半太郎。女が川に飛び込んだ。女を助け名を聞くとお仲という。生きていくのが嫌になり海に飛び込んだという。
慰めて紙入れまで渡す半太郎に、体で返そうとするが半太郎は突き放す。
やがて、 半次郎に接し、今までの男とは違うと一目ぼれ惚れ。あとを一緒についていく。ふたりは惹かれあい、ともに暮らす。
それから数年後、二人は所帯を持っていた。
ところが半太郎の博打は止まらない。家には家財道具が何一つ無い始末。お仲は、半太郎に博打をやめて欲しくて、刺青を彫る。その時、お仲は体を病んでいた。
「博打を打ちたくなったらこれを見て、私を思い出して」お仲の死を覚悟した言葉に、博打をやめると約束した。
しかし日に日に悪化するお仲。それを見かねた半太郎、博打場へと出向く。
ところがイカサマがバレ逃げる始末。
若いもの達に息絶え絶えに痛めつけられる。
ついに土地の親分政五郎に見つかる。政五郎は理由を聞く。死んでいく女房に博打で迷惑をかけた。死ぬ時ぐらいは人並みに家財道具を揃えて送りたいと応える。
政五郎が、「賭場荒しで何をされても文句の言えない体。最後の勝負をしようじゃないか。オメェが勝ったらこの紙入れごとくれてやる。負けたらてめぇの命をもらう」
半太郎は勝負を望んだ。自らのサイはいかさまのサイなのに、いいから振れと政五郎は半太郎に振らせる。負けてやるつもりだった。深々と礼を言う半太郎。お仲待ってろよとかける。その頃、お仲はあの世に旅立っていた。
* 伏線になるシーンは歌舞伎の流れに近い仕上がり「夢をみたの、楽しい夢」と語るところとか半太郎が「牡蠣をもらったから、これを煮出して飲めば精がつくよ」なんて思いを語る部分に小さな幸せを大事に生きる女への愛が満ちている。半太郎の女を愛しむ純な思いも溢れている
*さぞもっと共に歩みたいだろうにままならない定め。せめてもと愛する人の腕に刻む今世別れの刺青なのだ。立ち直って欲しい、サイコロを見たら私と思って‥泣ける場面だ。そんな二人を座長と紀訥紀乃が好演。中々、こんな細かい芝居をできる劇団は稀だ。
*しかし、なぜお仲が半太郎に刺青をいれたのだろう、それも「お仲」の名ではなく、賽目を。
この人には賭け事は切ることはできない。できることなら、貧乏でも好きな事をさせてやりたい。しかし、自分の命はもう尽きる、せめて好きな賽目をみる度に私を思い出して欲しい。賽目と同じに愛して欲しい。
私はいつまでも貴方と共に生きているよと思いつつ彫ったと私は思いたい。
☆歌と踊りのバラエティショー
・なにわ三国志の俳優中村のぶを交えて必殺シリーズ、芝居仕立ての舞踊ショー
・趣向を凝らした演出・企画で魅せる
・舞う天龍地そら、更なる舞台での飛躍を願う
・親しみと大器とオーラを感じる森川竜馬座長
【画像】
大衆演劇の世界で異彩を放つ演技巧者集団が戟党市川富美雄一座・紀州屋良五郎
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