〇 まいどおおきに〜映画メモでおます
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2017年/台湾/116分
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2014年に台湾で起きた学生たちによる社会運動「ひまわり運動」のリーダーと、中国人留学生の人気ブロガーの活動を通し、台湾民主化の歩みを記録したドキュメンタリー。 |
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アジア初の同性婚法制化、蔡英文総統の歴史的再選、女性議員がアジアトップ水準の4割を占め、世界も注目した新型コロナ対策などで関心を集める台湾。金馬奨授賞式で傅フー・楡ユー監督が涙を流しながら、「いつか台湾が“真の独立した存在”として認められることが、台湾人として最大の願いだ」とスピーチをしたことは大きなニュースとなった。ひまわり運動は、23日間の及ぶ立法院占拠、統率の取れた組織力、全世界に向けたメディア戦略、まれにみる“成功”をおさめたといわれている。しかし立法院内では、一部の指導者たちによる決議に対する不満など、理想の“民主主義”の困難さに直面し、 多くの課題を残していた。雨傘運動前の黄之ジョシュア・鋒ウォン、周アグネス・庭チョウとの交流など、カメラは台湾、香港、中国の直面する問題、海を越えた相互理解の困難さ、民主主義の持つ一種の残酷さを映し出していく。台湾という息吹の中で、ともに未来を描き、迷い、空っぽになり、ともに理想求めもがく、“私たち”の青春の物語は、何を問いかけてくるのか—— |
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◆上映スケジュールはこちらをご覧ください〈鑑賞料金〉一般1800円、学生・シニア1100円、会員1000円 |
〇 私の見たまま 日本を中心として〇
先日、『香港画』というドキュメンタリーを見たので共通するところもあり更に深く理解できた。
今、世界は中国の覇権主義が横行しわが国の周辺国のみならずわが国にも脅威を与えている。ミャンマーの軍事勢力による政変もそうだ。国際問題になりつつも国連に強大な力をもつ中国に阻まれている。南シナ海、尖閣諸島や直接的には香港の民主勢力への圧迫はもはやすでに台湾にも及んでいることがこのドキュメンタリーを見れば手に取るようにわかる。一国二制度はまやかしにしか過ぎない。政経を分離することは国家存立を脅かすことは歴然とした事実だ。今、日本に欠けているのは固有の安全保障と外交に対する確固たる理念と目標である。いつまで米国依存の舵取りをやり続けるのか。はっきりした考え方を明視できる自国を目指さねばならない。