〇見てもろておおきに〜まいどおなじみの観劇メモでおます
〇現在の体制では鈴成り座は初乗りになる
〇芝居は秀逸、ショーも洗練。連日満員御礼
◉日本一座員が多いのがこの劇団、次いで都若丸劇団。
関西公演は今月が最後になる。
★ 鈴成り座スケジュール
10月 おもちゃ劇団
11月 劇団九州男
12月 劇団九州男
☆メンバー
総座長 龍美麗
座長 三代目南條隆
副座長 南條勇希
花形 龍魔裟斗
花形 一城風馬
剣 一平
一條春己
一條星弥
一美皇也
一條嵐志
南京弥
天生蛍
北條めぐみ
一條椿
一條みずき
一條花火
紅ほっぺ彩羽
係長 倉之介
大路にしき
はちみつ十和
二代目 コピーたかし
ベビーかつとら
どすこい琴羽
和・一信会会長 南條隆
他
☆ 芝居
「次郎長一家28分の1 乞食坊主と清水次郎長」
キャスト
・龍美麗‥法印大五郎
・三代目南條隆‥次郎長
・龍魔裟斗‥小政
・一城風馬‥三馬政
・大路にしき‥
・南條勇希‥
ほか
【あらすじ】
*
次郎長が小政と旅をしている途上に乞食坊主に出会う。坊主が次郎長に悪霊がついている。祓ってやるから2両よこせと言い騙しとられてしまう。
坊主は次郎長以外にもこんなことを常習でやってきた。しまいに、騙された人達にボコボコにされているところ次郎長が割って入り助ける。
この坊主、なんのために金がいるのかと次郎長が、わけを聞く。すると以前から惚れていた女がいて、見た目は悪いが心が綺麗だという。
名前はおかめ、その女と暮らしている時、女癖がわるく遊んでいたら兄弟分の三馬政に女おかめをとられてしまう。
2人は逃げる。幸せに暮らしてるならいいが、三馬政は女をだましては女郎屋に売り金をとるという悪い噂が流れていた。
それを知った乞食坊主、おかめが辛い思いをしてるなら、身請けして自由にさせてやりたいと願う。
話をきいた次郎長はすぐに行けと、法印と共に女郎屋に急ぐ。
* ここから、大笑いのエンタメショー
これぞ ザ・大衆演劇
よりをもどそうと坊主がおかめに言うが、おかめはキツい言葉で法印を袖にする。
その様子をみていた他の女郎が、話を聞いてくれと法印におかめのことを話出す。
三馬政と逃げてきたが、1番好きな惚れたのは法印、あの人のお嫁さんになりたいと以前から話していた、先ほどの言葉は本心ではないのだと。
聞いた法印は今すぐ身請けをしようとするが時同じく、おかめが倒れる。
三馬政にお金を貢ぐために無理をして働いてきおかめは労咳になっていた。
以前から病みつつも我慢しながら働いてきた。
病はすすんでおり命は持って今日か明日。法印が悲しんでいると、次郎長が仮祝言で女房にして法印が面倒をみてやれと諭す。
次郎長の采配で、三々九度の盃をかわし夫婦になる二人。嬉しそうに法印の肩によりかかるおかめ。皆が祝う。法印も涙をこらえる。が、‥
堪えていた涙が溢れるのであった。
もう、言葉にならない。表情で次郎長にうったえる法印、涙が溢れ泣き続ける法印。
おかめは夫婦になってすぐに息絶えてしまう。願い叶い法印と夫婦になれたおかめ。好きな法印に寄り添いながら命の灯火が尽きようとしていた。やっとつかんだ幸せ、そして旅立ち‥
いつものようにおかめから金をとりにきた三馬政。おかめは死んだと聞かされる。
金ヅルが1人減ったな。もうここには用はないと去る。女郎屋の女将が言い放つ。おかめはあんたに金を貢ぐために死んだんだよと。
悲しくはないのかい!と言う女将に「悲しいね、俺に金を貢ぐ女が1人減って悲しいよ」と三馬政が言いすてる。
話を聞いた法印と次郎長。棄ててはおけないと計りに三馬政の元へと‥
三馬政が子分達に顛末を語っている最中に法印が三馬政をみつける。三馬政は女は金ヅルと言いはりもちろん悪びれもしない。
法印は怒り次郎長とともに三馬政を斬る。
その後、次郎長が法印の男に惚れ、仲間にする。つけた名前が法印の大五郎。
法印にも、三馬政に騙されてもずっと我慢しながら生きてきたおかめ‥お前の無念はこの法印大五郎がはらしたぜ‥
切っ先が冴え渡る、血の雨が降る。見せ場は十分 スーパー兄弟の関西公演は今月限り
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◉紀州屋のみたまま、感じたまま
★原作を大衆演劇版にアレンジする力は卓抜している。
こういう努力があるから作品が色あせる事無く生き続けるのだ。
引きつける芝居は飽きさせない。
きっと陰で挑戦し続ける総座長、座長の不断の取り組みが舞台ににじみ出ている。
その秘密は大衆演劇界きっての読書家・龍美麗の探求心にあるのだろう。
因みに、芸能人で読書家と言われる方々は三波春夫、三國連太郎、香川照之、神田伯山、林幸治郎、芦田愛菜、河内家菊水丸、旭堂南陵‥
☆ 劇団口上 座長 三代目南條隆ほかメンバー
・入口に置いた質問箱に寄せられたお客様の質問に楽しく答え、会場が沸く。
・劇場イベント参照
☆ 舞踊ショー
・ラスト「憑神」
【画像】
大衆演劇はエンタメだ、多彩な演出に変幻自在の芝居とショー。お客様を楽しませる為の実力勝負、そんな劇団だけが生き残る。スーパー兄弟こそ屈指の劇団だ。・紀州屋良五郎