紀州屋良五郎の大衆演劇・上方芸能 通信

大衆演劇については全国の劇場や公演場所に出かけ、その地での公演の所感・演出効果・劇団の印象を綴ります。さらに大道芸や上方落語、講談、音頭、漫才、見世物、大道芸、放浪芸、映画評についても思いつくままに書き留めてまいります。 末永くのおつきあいをよろしくお願いいたします。

▩ 映画『ちょっと北朝鮮まで行ってくるけん。』を見た

◯ まいどおおきに映画メモでおます~

 

ちょっと北朝鮮まで行ってくるけん。

2021年 / 日本 / 115分 / 日本電波ニュース社 配給

監督島田 陽磨

撮影利満 正三

編集前嶌 健治

公式サイトhttp://chottokitachosen.ndn-news.co.jp/

 

葛藤、断絶、そして58年ぶりの劇的な再会…
熊本県訪問介護の仕事をしている林恵子、67歳。

 

子どもたちはすでに独立。休日は友人らとカラオケや居酒屋に通い、一見平穏な日常を送っている。 しかし恵子には、家族や親しい友人にも語ってこなかった、ある秘密があった。

 

それは実の姉が北朝鮮にいるということ。20歳上の姉、愛子は1960年に在日朝鮮人の夫とともに北朝鮮に渡っていった。

 

渡航後、手紙で伝えられる姉の変貌ぶりに、恵子はやがて落胆し、反発。そして絶縁する。その後、日朝関係は悪化し、互いに音信不通の状態に。

 

58年の歳月が流れていった。 そんなある時、姉の消息が知らされる。人生の残り時間が少なくなる中、姉への思いが再び頭をもたげ始めた恵子。

 

「拉致されたらどうするんだ」という子どもたちの反対を押し切り、恵子は訪朝を決意。

人生初めての海外旅行が北朝鮮となった。

 

 “謎の隣国”で目にする未知の世界。それはその後の恵子の人生をも変えていく…。 

 

半世紀以上にわたり、政治や時代に翻弄されてきた家族たちの姿を描く異色のドキュメンタリー作品。

 


 


 

 

 

 

 

◯ わたしの見たまま・感じるまま ◯

 

北朝鮮という国がどんな国なのか私は知らない。

詳しく知らないのにいろんな情報だけが入ってくる。日本では学校の歴史教育近現代史を詳しく教えない。1950年の朝鮮戦争についても、わが国がどんな形でかかわり今に至っているか、知らないまま大学にすすむ青年がいる。

だからこそ、映画で歴史の一端を学ぶ意味は大きい。朝鮮総連と国がかつて進めた帰国事業の爪跡をこの映画で知ることができる。外交と人の交流で隣国との関係を平和なそれに転換するためになにをしなければならないのか考える人がたくさんでてほしい。首相は防衛、敵基地攻撃能力がどうだとかの前に政治家は国の方針と歴史観をかたるべき