紀州屋良五郎の大衆演劇・上方芸能 通信

大衆演劇については全国の劇場や公演場所に出かけ、その地での公演の所感・演出効果・劇団の印象を綴ります。さらに大道芸や上方落語、講談、音頭、漫才、見世物、大道芸、放浪芸、映画評についても思いつくままに書き留めてまいります。 末永くのおつきあいをよろしくお願いいたします。

▩ 市川恵子大奮闘・人情時代劇 おもちゃ劇団 八尾グランドホテル 2022/03/18

〇見てもろておおきに〜まいどおなじみの観劇メモでおます。

 連日大入りが続く

 

 

 いや〜それにしても、久しぶりの観劇やなぁ

 

 私がおもちゃ劇団を見たのは大阪・住吉にあった劇場で祖父に連れられて見たのが最初でまだ5歳ぐらいだった。もちろん初代おもちゃの時代である。あれから、半世紀が流れた。

 

メンバー

座長 市川おもちゃ

太夫 市川恵子

市川小恵子(花形)

市川小もちゃ

市川小ぜに

市川ななみ

三好かずや

市川小扇

黒潮幸次郎(座長)

 

 

 

 

★ おもちゃ劇団

04  三吉演芸場

 

★ 八尾グランドホテル

04 市川英儒 優伎座

 

芝居「旅人若親分」

 

 〈配役〉

座長  市川おもちゃ‥江戸屋蝶二郎親分

市川恵子‥母

市川小恵子

市川こもちゃ

市川小ぜに

三好かずや‥先代親分

黒潮幸次郎‥鬼太郎

市川久美子

市川ななみ

ほか

 

〈あらすじ〉

 

倅が帰ったら跡目をつがそうという親分。

自分はおちかを後添えに迎えたいと切り出す。

 

女中のおちかが呼ばれ、いきなり酌の相手をさせながらしつこく口説くも靡かないおちか。

 

割って入る旅人が仲裁に、‥あまりに年が違うと、数々のくすぐり。(笑い)

酔いが回った親分が刀を抜き暴れはじめ、ふとした弾みで仲裁の旅人があやめてしまう。

 

おちかを逃がして旅人も旅へでる。しばしの時ながれ、旅人は郷里に戻り、母と対面するも、そのヤクザ姿に頑なに母は親子名乗りすら許さない。

 

銭はすべて娘に持たせてやったというやますます頑なになる母。そこへ、追っ手が迫る。

 

母を演じる太夫元・市川恵子のいぶし銀の芸がひときわ光る。そこへはいってきたのが跡目を次いだ若親分だった。

 

若親分は、母親に倅・鬼太郎の所在を尋ねると潜んでいた鬼太郎は詫び、母親の前で切り刻まれるのだけはご容赦願えないかと頼み込み、

 

母に別れをつげた後、そっと暗示をかけ、人の情けをかけてやるのであった。

 

 

この芝居の展開と結末は劇場で‥

 

Adoの「うっせぇわ」を間奏曲に使うあたりなんざ新感覚の人情劇だ。大衆演劇が今日までつづく源泉はここにある。

 

 

舞台口上   市川恵子太夫

・グッズ販売のみ

・お客様を引きつける工夫があれこれと

☆ 舞踊ショー  

・オープニング  

・ラスト  やくざ若衆まつり唄

 

【画像】

 

ダントツの集客力で大衆演劇界を牽引する老舗劇団・紀州屋良五郎