紀州屋良五郎の大衆演劇・上方芸能 通信

大衆演劇については全国の劇場や公演場所に出かけ、その地での公演の所感・演出効果・劇団の印象を綴ります。さらに大道芸や上方落語、講談、音頭、漫才、見世物、大道芸、放浪芸、映画評についても思いつくままに書き留めてまいります。 末永くのおつきあいをよろしくお願いいたします。

▩ 若葉しげるの名演技『花街の母』浪花劇団+若葉しげる 鈴成り座 2022/07/12

〇見てもろておおきに〜まいどおなじみの観劇メモでおます。

☆ 桟敷も埋まり、補助椅子も

 

 

 

 若葉しげるのオリジナル作品。ご本人来演。

 

4月に死去した作曲家の三山敏をしのび、「『花街の母』を見る会」が12日、大衆演劇場の鈴成り座(大阪市)で開かれる。三山の代表作の一つ「花街の母」を題材にした芝居や、「釜ヶ崎人情」など作曲を手掛けた演歌を披露する。

 

演歌の名曲「花街の母」は、もず唱平が作詞、三山が作曲し、1973年に発表。娘を持ちながら花街の芸者として生きる女の心情を描いている。同作品をヒントに大衆演劇の俳優、若葉しげる77年に書き上げたオリジナルの芝居は、大衆演劇ファンから人気が高く、再演を繰り返してきた。

 

主人公の女は、自身のなりわいが原因で娘の結婚が認められず、泣く泣く娘との縁を切る。娘の披露宴の場で、役者の一員にまぎれて舞台に登場し、お面をかぶりながら娘の前で舞を踊るシーンがクライマックスとなる。

 

今回のイベントでは、若葉と大衆演劇の浪花劇団のメンバーらによって上演する。このほか演歌歌手の渡辺要、高橋樺子らも登場し、三山が作曲した作品を中心に披露する。正午と午後5時の2部制。 

 

2022.07.02  日経新聞より転載〉

 

〇今月のゲスト出演(掲示)

二代目 鹿島順一座長、菊章吾、雷鉄命ら鹿島劇団も参加し公演を続ける。

 

☆ 浪花劇団スケジュール

8  箕面スパーガーデン

 

☆ 鈴成り座スケジュール

8  剣戟はる駒座

 

【浪花劇団メンバー】

近江新之介  

浪花めだか   

大河一心  

浪花しめじ

浪花こころ

浪花小福

三枡家ゆたか

〇鹿島劇団 参加

 

芝居「花街の母」

*若葉しげる  構成・演出・客演

【配役】

・若葉しげる‥芸者・奴

・浪花こころ‥その娘・千代子

・浪花めだか‥清水屋の女将・八重

・大河一心‥その息子・金次郎

・座長・近江新之介‥車夫・木村辰三

・二代目鹿島順一‥帯留問屋博多屋・主人

・渡辺要(歌手)その番頭・吉岡

・三枡家ゆたか‥村田屋の主人・仙吉

・雷鉄命‥太鼓持 一八

・浪花しめじ‥芸者・染香

・高橋樺子(歌手)女中・お花

・田中裕子(遺族代表)

もず唱平(作詞家)

・協力劇団 浪花劇団

・企画・橋本正樹

 

ほか

 

【あらすじ】

 

宴席で賑やかに語らうところへ、芸者・奴が登場

 

 

芸者の奴は年増芸者だが座敷にたち、枕芸者とまで揶揄されながらも、娘を育てるため懸命に働いていた。

 

この日、清水屋の女将から、博多屋さんと寝てくれないかい、と頼まれる。

 

しかし芸は売っても身はうらないで通してきた、朝までの酒のつきあいならと引き受ける。

 

奴の娘の千代子は、そんな母が嫌だったが、奴は他に生計の道はない、と娘の言うことを聞かなかった。

 

千代子は妹ということで店には通しているが奴の娘だった。

 

千代子は東京一といわれた呉服屋清水屋の若壇那と互いに好きあっており、将来を誓う仲だった。

 

ところが、清水屋の女将は、枕芸者の娘なぞとうちの倅を一緒になどさせない、と猛反対される。

 

泣きくれる娘千代子は帰って来た母に不満をぶつけ、家を飛び出してしまう。

 

ちょうどその時、奴の長屋に、村田屋の主人という人が訪れた。奴が忘れたという財布を差し出す。そこに書かれていた名前から奴の主人が今は亡き主人の弟とわかる。

 

なんでも、立派な義弟が現れたので、奴が親しくしている車夫の木村が頼む。どうか千代子を村田屋の養女にしてもらえば、きっと清水屋の女将も倅の嫁に千代子ちゃんをもらってくれるはずと話す。

 

解決の糸口は見つかったものの、奴は手塩にかけ育てた千代子を手放したくないと気持ちもあり塞ぎ、結婚式にも出られないやるせない気持ちを酒で紛らわせていた。

 

車夫に探し出された奴。妙案があると告げられた。ひょっとして娘の花嫁姿が見れるかもしれない。はやる気持ちをかくし、結婚式場へとむかう奴。

 

さて、‥‥

 

娘の姿をひと目みたい、ただ見たいと‥

 

晴れの金屏風の前に並ぶ二人、列席者が居並ぶところへ博多屋がやってきて祝いの舞を見たいと頼んだんだと告げるや‥

 

「おかめ」「ひょっとこ」が踊りでて

 

あとは、ご想像におまかせといたしましょう

 

 名曲、「花街の母」ながれ‥

 

 

☆ 二代目鹿島順一、近江新之介、浪花めだがが若葉しげるを盛り立て、特別公演はキリッと決まった。

 

☆ 娘と許嫁を演じた大河一心と浪花こころ に次代の大衆演劇の明るい未来を見た。

 

 

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【劇団口上挨拶】(近江新之介座長)

・三山敏先生を偲ぶ公演に若葉しげるさんにも出演して頂きました。

大衆演劇と歌謡曲は切っても切れない関係

・花街の母は200万を超えるロングヒットしました。

・浪花劇団は100年続いていて現在で4代目になり、初代は浪花千恵子さんの母といわれています。

 

 

画像

芸道一筋、若葉しげる  光輝な舞姿

このあと、新幹線で岩手県  凄まじいエネルギー

大河一心と浪花こころに大衆演劇の未来をみた、これから冒険やね。おめでとう若座長・紀州屋良五郎

 

☆  第二部『浪花演歌夏祭り』へ続く(明日掲載)