〇見てもろておおきに〜まいどおなじみの観劇メモでおます。
若座長・大河一心、芝居の鬼と化す!
〇大熱演の親子競演。
●河内十人斬り 三部作 三日間
・男の契り
・恨みの殴り込み
・金剛山鉄砲腹
☆ 浪花劇団スケジュール
【メンバー】
近江新之介
浪花めだか
大河一心
浪花しめじ
浪花こころ
浪花小福
三枡家ゆたか
他
〇鹿島劇団 参加
二代目鹿島順一
雷鉄命
他
※
★ 鈴成り座スケジュール
8月 剣戟はる駒座
☆ モーニングUPショー
・座頭市
☆特選狂言・第一部「河内十人斬り 男の契り」
(配役)
- 大河一心‥弟・谷弥五郎
- 浪花めだか‥松永一家若い衆
- 近江新之介‥兄・城戸熊太郞
- 三枡家ゆたか‥松永一家親分松永伝次郎
- 浪花しめじ‥おぬい
- 二代目鹿島順一‥おぬいの母おかく
- 雷鉄命‥松永伝次郎の弟・寅次郎
★配役と芝居の背景は全てプロジェクターで紹介
【あらすじ】
※ 建水分神社の盆踊りのシーンから始まる。
熊太郞の女房、おぬいに誘いを掛ける寅太郞。
それを見ていた弥五郎、熊太郞とは兄弟分、なにくそ、間男を見逃すことはできないと割って入る。騒ぎを聞きつけた、おぬいの母親おかく。
夫婦になった熊太郞より、羽振りをきかす松永一家親分の弟・寅太郞に乗り換えたほうがよいとばかりに間男をあっさり認め、後を押す始末。
このわるい母親、おぬいを連れて松永一家へ押しかける。
松永一家親分、二人を見て、さすがに弟・寅次郎の非を一旦は責めるも、そこはそれ、かわいい弟のこと。母親の強引さに、寅太郞と一緒にさせる事もあっさり同意する。
喜んだのはおぬいの母親。
一方、いざ、とばかり熊太郞を引っ張り弥五郎が決着つけたるんやと松永一家へ乗り込む。
* 一心と座長の激しいやりとりとアドリブ‥
時事ネタもはさみ炸裂し、盛り上がる笑い
力いっぱい、声をからす芝居に、夜もあるし、
まだまだ、続くねんでと新之介座長。
※明治26年の物語 今でいう千早赤阪村の車夫岩井梅吉さんが河内音頭にのせて実在の事件を伝承した、いわいる河内音頭の新聞読みが源流。
浪曲にもなった。作家・町田康は大の浪曲ファンでもある。この事件を小説「告白」にまとめ発刊。本の帯に『人はなぜ人を殺すのか』の文句がすべてを語っている。
近江新之介座長はこの本も丹念に読み力作の芝居に脚色・演出した。
※河内弁がきっちり決まる
※小道具にもこだわりを見せる舞台づくり
※ 先代京山幸枝若の浪曲を効果的に使った演出で見せ場をつくる
さて、おかくとおぬいは松永一家に世話になっていた。それは借金のせいと言われる。熊太郞は江戸で稼いだカネを借金の金十円として、返すも松永親分に額を割られてしまう。
堪忍袋の緒も切れて、熊太郞は怒る。更に松永一家の若い衆からも半殺しにあう。
見れば額から噴き出す血潮。そこに駆けつけた弥五郎。
兄貴になにさらしたんや、憤懣やるかたない熊太郞の叫び。
熱演、大河一心。
身体を直す日まで辛抱してくれと弥五郎に頼む無念の熊太郞。決起するその時は二人して松永一家に乗り込むと意を決する。
浮世は長いが寿命は短い、どうせやるなら皆殺し。名台詞を残し芝居は明日へと続く。
役者よし、効果よし、照明よし名舞台!
明日も見なきゃ損をする。途中から見ても損はさせないお客様。
けっして劇団の回し者じゃおまへんで‥
*泣いて笑って、真剣勝負・若座長のこれからを見届けたい浪花劇団である。
資料
〇 山崎健二さんのBlog
【口上挨拶】(近江新之介座長)
・独特の節回しの挨拶。
・切れのある座長噺
・演目紹介、明日は剣友会のメンバーを迎えての大立ち回り、お楽しみ。
・前売り券&グッズ販売
☆舞踊ショー
・バラエティに富むショー構成
・舞踊ショーでも笑いとる座長
・ラストショー「太鼓ショー・一喜」
■画像■
おもしろ、おかしく、楽しく、元気のでるステージ浪花劇団・紀州屋良五郎
※「河内十人斬り」を三日連続で公演するシリーズをやる、鈴成り座でこの外題、この劇団でやるのは4年ぶりになる。