紀州屋良五郎の大衆演劇・上方芸能 通信 はてな版

大衆演劇については全国の劇場や公演場所に出かけ、その地での公演の所感・演出効果・劇団の印象を綴ります。さらに大道芸や上方落語、講談、音頭、漫才、見世物、大道芸、放浪芸、映画評についても思いつくままに書き留めてまいります。 末永くのおつきあいをよろしくお願いいたします。

▩ 特選狂言・第二部「河内十人斬り妹の別れ 殴り込み」 浪花劇団 鈴成り座 2022/07/24

〇見てもろておおきに〜まいどおなじみの観劇メモでおます。

大河一心、芝居の鬼と化す!

〇 大熱演の親子競演。

 

 きょうも客席の半分は男性客。

 

〇河内十人斬り 三部作  三日間

・男の契り

・恨みの殴り込み  ←本日はコレ

金剛山鉄砲腹

 

〇 浪花劇団スケジュール

08月は箕面スパーガーデン箕面劇場

 

 

【メンバー】

近江新之介  

浪花めだか   

大河一心  

浪花しめじ

浪花こころ

浪花小福

三枡家ゆたか

 

〇鹿島劇団 参加

二代目鹿島順一

雷鉄命

剣友会メンバー

 

★ 鈴成り座スケジュール

8 剣戟はる駒座  料金アップ全日2000円

 

特選狂言「河内十人斬り  妹との別れ 恨みの殴り込み」

(配役)

  • 大河一心‥弟・谷弥五郎
  • 浪花めだか‥松永一家若い衆
  • 近江新之介‥兄・城戸熊太郞
  • 三枡家ゆたか‥松永一家親分・松永伝次郎&巡査
  • 浪花しめじ‥おぬい
  • 二代目鹿島順一‥おぬいの母おかく
  • 雷鉄命‥松永伝次郎の弟・虎吉
  • 浪花こころ‥熊太郞の妹おやな

 

配役と芝居の背景は全てプロジェクターで紹介

 

 

【あらすじ

 

※先代京山幸枝若浪曲を流し心情を

※明治26年の物語  今でいう新聞読み

※河内弁がきっちり決まる

※小道具にもこだわりを見せる舞台づくり

 

 堪えに堪えた、熊太郞と弥五郎。力を貯め、いよいよ松永一家への殴り込みとあいなった。節劇的手法

 

熊太郞を訪ねる刑事(三枡家ゆたか二役)

弥五郎が堀川の刑務所に入り変なうたを歌っている。変なマネするなとの忠告する。

 

熊太郞は弥五郎の獄中からの手紙を手に取りる。そこには仕返しの覚悟が切々と綴られていた。弥五郎は堀川の監獄に入っていた。

 

それも、これも兄貴の傷を治す、薬代を稼ぐため博打場へいき捕まったのだった。

 

釈放されて、熊太郞のもとに飛んで帰ってきた。

 

戦の銃の準備は出来ているがまず、妹に会いに行ってやれと諭す熊太郞。妹の顔を見て、殴り込みがいやになったというんやったら帰らんでもええんやで‥あほ、ぬかせ、きっと帰ってくるさかいと妹おやなの所へ駆けていく

 

妹おやなの奉公先

 

感動的な別れの場面を実の兄妹が演じる。

元気一杯、天真爛漫の明るさの妹おやなを巧みな「河内弁」で演じた浪花こころ。

 

兄はこれから九州へ石炭掘りにいくんやと。九州って遠いんか?東京のきだ向こうか?学校にもやれなかった不憫な妹。兄の悔しい思いがにじみ出る。なにもしてやれない無念の別れが切ない弥五郎。しばしの別れと思い明るく努めるおやな。

 

買ってやった着物を渡す兄。涙する妹。

石炭掘りで穴が詰まったら息でけへんやんか。

もしものことがあったらいやや。

 

博打打ちたいなら、うちの給金前借りしたらええやないか、そんな、あぶないとこ、いかんといてえなぁ。いや、どうしても行かな、あかん男の義理があるんや。第二部の大きな山場だ。

 

「兄やん、こんど、いつ河内に帰ってくるんや‥来年の盆には、‥」が泣かせる。

おやな、お前、亭主貰え、ほんで、大事にしてもらえよ‥

 

※浪花こころの成長ぶりに感嘆!河内弁の台詞も見事にこなし、細かい所作もきっちりと。泣かせる天真爛漫な妹役が決まる。15才の役者魂がひときわ光っていた。いつの日か浪花こころ主演で、堀江事件を題材にした「妻吉物語」が見たいものだ。

 

一家を後にし、親分の名代で宇治の花会へ旅立つ虎吉(雷鉄命)見送る親分とおぬい。

 

※舞台はこの芝居の為めに本格的なセットが組まれている。

 

いよいよ松永一家に乗り込んだ二人。激しい死闘が始まる。激しさます嵐を光と音で再現。

 

☆いま、はやりの大爆音映画の迫力みたいやね!

 

鮮やかな殺陣が幾度も決まる。ふすまを破りおぬいの母を殺す弥五郎。五人相手のとめどない斬り合い。

 

抗うおかく(二代目鹿島順一)の迫力の芝居は花道までもつれ込む。

17才の若座長、大奮闘、名場面を鈴成り座の檜舞台ところ狭しと大暴れ。

 

・憎きおぬいはどこだ!寅太郞はどこや‥

・最後は、松永一家親分だ、親分はどこだ‥

・血だらけの死闘が‥‥豪雨の中、果てしなく、今回は本水を使わず、すべて光と効果音で構成。

 

まさに、当時を再現するかのような凄惨さ、幾度も、幾度も、幾度も、拍手鳴り止まず

嗚呼、大衆演劇の肝を見るような舞台だ。

 

※血糊も使い、剣友会メンバーを交えての本格的立ち回り、見どころいっぱいだ。

気を抜くと怪我人が出るともいわれる伝説の場面。

・いざ‥いざ‥ところが、ところが肝心の寅太郎がいない‥

 

虎吉をやるまでは‥舞台が‥朱でそまる。

 

これぞザ・大衆演劇

 

これだから、やめられない、止まらない。

カメラを止めるな!観劇も止めるな!

 

走り出したら止まらない、おいらは暴走トレインになっちまったじゃ  あ〜りませんかぁ

 

舞台は明日へと続く。このまま、いっそ、オールナイトで、あかんか。体がつづかん?なるほど。

 

*厚みのある泣き笑いの芝居は見事な浪花劇団。

 

*この劇団の、本気の舞台はたまらんでー

 

【口上挨拶】(近江新之介座長)

・独特の節回しの挨拶。

・切れのある座長噺

・演目紹介。

・エピソード‥「妹のおやな」さんはご健在で、あるとき大衆演劇(剣戟はる駒座)を見に来ておられた。芝居が終わり、「実在の兄、弥五郎はあんな優しい人やなかたった」と語っておられたらしい。実話が元になっているといっても泣かせる場面は芝居の妙味だ。

・前売り券&グッズ販売。

 

舞踊ショー

 

・ラストショー  中国ショー「joker

 

画像

思えば私の子守唄は幸枝若節の河内十人斬りの浪曲だったな・紀州屋良五郎

 

【参考資料】

 

産経新聞・河内幻想紀行>凄惨、内臓引き出し顔の皮剥ぐ「河内十人斬り」なぜ起きたのか

 

https://www.sankei.com/article/20130720-GCPDFSGBXFN67GX4MY26ZXMYY4/

 

山崎健二さんのBlog