紀州屋良五郎の大衆演劇・上方芸能 通信

大衆演劇については全国の劇場や公演場所に出かけ、その地での公演の所感・演出効果・劇団の印象を綴ります。さらに大道芸や上方落語、講談、音頭、漫才、見世物、大道芸、放浪芸、映画評についても思いつくままに書き留めてまいります。 末永くのおつきあいをよろしくお願いいたします。

▩ 花柳願竜劇団 木川劇場 2022/11/14

 まいどおおきに〜観劇メモでおます

 

 

 

 

★ 

 

 

【花柳願竜劇団これからの予定】

12  御所羅い舞座

01  南座

 

【木川劇場の予定】

12 劇団あやめ

 

メンバー

座長  花柳願竜

花柳さつき

若座長  花柳竜乃

花形  二代目 香賀峰子

若頭  あつし

麗志

ゲスト

 

 

ミニショー  

・あつし中心に峰子ほか  千恵っ子よされ〜

・花柳さつき

・若座長  花柳竜乃

・花柳四人衆   ラスト  

 

 ★芝居「忠臣蔵外伝  神崎与五郎の生い立ち」

▩配役 

 

花柳竜乃‥与一の母

座長‥神崎与一兵衛

香賀峰子‥神崎与五郎の幼少期、与一

花柳さつき‥大名

あつし‥若様の家来

麗志‥若様

ほか

 

 簡単なすじ 

 血の通う親子より主君への忠義を貫く子を後継者に〜このテーマが今に通じるかの芝居と見た。

 

・魚釣り禁制の沼で鯉を釣った与五郎。

咎められるも母の救命という事情に免じ許される。

が、しかし、次いで止めに入った若様を傷つけてしまう。逃げる与五郎。

 

* しかも、釣り上げた鯉はピクンと動くしかけまで施し活きのいいところを表すというこだわりはこの劇団ならでは小道具のこだわり。唸りまっせ。

 

場面かわり、与一兵衛の家

さっそく母親に鯉の生き血を献じる。不審に思った母親は与一を問いただすと浅野家の禁制の沼でとり、責められた いざかいから若様まであやめたとつげる。

 

行く末は身命を賭す覚悟と与一は告白する。

命を落とすその際に帰り来た父。

 

父は魚釣りを禁じた所以を順々とかたりだす。

 

すべてを聞いて、わが子を引き連れ引き回し、神崎邸へと赴く。

 

母親はかねて用意の死に装束を涙ながらに着せて送りだす。

 

見届けた母は自害を遂げる。ああ、憐れなるかな‥悲しすぎる物語。

 

場面かわり浅野邸

 

父に荒縄で引き回された与一が入ってくる。

子細を聞き、若様の父、神崎主人は主従の因縁を問いただすと見事に的を得た返答に、荒縄解いてやる主人。

 

実子の死を超える主従の倫理、武士道の真実。

赤穂浪士の物語は共感できる処と今には通じない部分があることが有り体にわかるお話である。

 

*この話、やはり、義士傳の中ではレアなもの。

 

若様の死に寄せる親としての情より忠義・武士道。

孝道は忠義に通じる。

しかし、現代ではやはり、忠君は理解しがたい時代だな

 

 講談がベースの芝居。たぶん、この劇団でしか見れないレアな魅力の芝居。

 

忠臣蔵外伝のような家臣が閣内にもいれば岸田内閣は盤石なのだが‥お友達や我が子重用の政界。

現今の日本はどこを探しても寝首をかく奴ばかり、

道も孝道も、夫婦道も荒れ放題だから『大衆演劇』が唯一の水鏡なのだ。

 

しゃんとしろ日本!カツを入れましょう!大衆演劇で。

 

★ レアなお芝居だが私はこんな芝居に巡り会い今日は大満足なり‥‥

 

孝子庄吉 浪曲

https://engei-yanbe.com/archives/3018

 

 

☆ 講談の『赤穂義士傳』は、「本傳」「銘々傳」「外傳」の3つから成り、実に、全て合わせると五百席を超えると言われており、誰も全部聴いた事がないと言われている。

 

口上挨拶  若座長 花柳竜乃

・前売り券&グッズ販売

三重大学で講義(民俗学の講座で大衆演劇についての講座を担当されている)をするので若座長は一日だけお休み頂きます。  先生になって頑張ってね

 

舞踊ショー 

・秋田大黒舞〜俵積み歌でオープニング

 

・ラスト  お祭りマンボ

 

〜この劇団で 創作ラストショー

『天の岩戸・アマテラスーすずめの戸締まり(新海誠アニメ作品)より』が見たい。←これは若座長への要望リクエストです ヒントは明日の当ブログにて。

 

【画像】

 

緻密な時代考証、芝居のこだわり練り上げたショー構成で魅了 芝居の宝庫・大衆演劇本格派は花柳願竜劇団・紀州屋良五郎

 

★ 外題の選択は集客のバロメーターなのか?、深みのある芝居を求める・コアな10%の客を満足させるか、一般客の60%を満足させるか、難しい選択やなぁ。