紀州屋良五郎の大衆演劇・上方芸能 通信

大衆演劇については全国の劇場や公演場所に出かけ、その地での公演の所感・演出効果・劇団の印象を綴ります。さらに大道芸や上方落語、講談、音頭、漫才、見世物、大道芸、放浪芸、映画評についても思いつくままに書き留めてまいります。 末永くのおつきあいをよろしくお願いいたします。

▩ 映画『かがみの孤城』を見た

〇 こんな映画を見ました

 

〇 予告編

〇 映画のあらまし 〇

▲入場者プレゼント。中身はSNS禁止だそうでここには載せられない。欲しい方はシアターへ

 

STORY

中学生のこころは学校に居場所がなく、部屋に閉じこもる日々を送っていた。ある日突然、部屋の鏡が光を放ち、吸い込まれるように中へ入ると城のような建物があり、そこには見知らぬ6人の中学生がいた。さらに「オオカミさま」と呼ばれるオオカミの仮面をかぶった少女が現れ、城のどこかに隠された鍵を見つけたらどんな願いでもかなえると告げる。7人は戸惑いながらも協力して鍵を探すうちに、互いの抱える事情が明らかになり、徐々に心を通わせていく。

キャスト

(声の出演)、當真あみ、北村匠海、吉柳咲良、板垣李光人、横溝菜帆、高山みなみ梶裕貴矢島晶子美山加恋、池端杏慈、吉村文香、麻生久美子芦田愛菜宮崎あおい

スタッフ

原作:辻村深月
監督:原恵一
主題歌:優里
脚本:丸尾みほ
キャラクターデザイン・総作画監督:佐々木啓悟
ビジュアルコンセプト・孤城デザイン:イリヤ・クブシノブ
音楽:富貴晴美
製作:高橋敏弘、沢桂一、岩上敦宏、宮本典博、千葉均、石川光久、茅野洋、只野正弘、加藤智啓、中嶋祐之、小櫻顕、廣瀬健一
エグゼクティブプロデューサー:吉田繁暁、飯沼伸之
企画・プロデュース:新垣弘隆、櫛山慶
アソシエイトプロデューサー:古橋宗太、秋田周平、片山暁穂
アニメーションプロデューサー:藤田祥雄、渋谷晃尚
演出:長友孝和
美術監督:伊東広道
美術設定:中村隆
美術ボード:大野広司
色彩設計:茂木孝浩
CGモデリングディレクター:稲垣宏
CGアニメーションディレクター:牛田繁孝
撮影監督:青嶋俊明、宮脇洋平
編集:西山茂
音楽プロデューサー:高石真美
宣伝プロデューサー:筧万弥子
アシスタントプロデューサー:小布施顕介

 
上映時間 116分
 
〇 私の見たまま、感じるまま 〇
 
中学生になったつもりで見た。
(かなり無理がありすぎるけど…)
なぜか、最後のシーンで泣けてきた。
この年でと云うなかれ、まだ、ピュアな自分があることが不思議でならない。
 
基本、わたしは新作中心で日本映画、韓国・アジア映画、とドキュメンタリーをおもに見ている。
 
いっさいの先入観はすてて見る。見るまでにあまり調べたりはしないし、原作なども読まない。
まったく、昆虫にでもなったようにその場の感覚で見る映画も選ぶ。
 
この映画もやはり時代なんだな、と思う。
 
「居場所」がない。そういった息苦しい空気を感じる人がいっぱいなのだ。
中学生に限らない。サラリーマンもOLもあらゆる年代層で感じる空気が重くなっている。
 
ストレートに自分を出したら人を傷つけてしまうのではないかという「本音規制」にいつもビクビク怯えている。
でも、ほんとうは自分が一番、傷つきたくないだけなのに。
 
どんなひとにも「居場所」はやはり必要だ。特定の場所だけではない。
 
みつけられないから悩んでいるようにも思える。そのヒントはこの映画にある。
 
それが、この映画ではオオカミさまがいるお城なのだ。でも、ほんとうの居場所は城そのものの場所じゃなくて、そこで偶然出会う波長の合った人たちなのだ。
 
「癒やされる仲間と人」、それに、どのように出会うか、それが生き方のキーワードだ。
この映画で云えば鍵のありかということになる。
 
違う時代を生きている人とも共感とつながりを感じられるというのは素晴らしい。
 
この映画はかつて生きてきた道、未来の自分と仲間達との出逢いの中で「癒やしという救い」とPowerを悟らせてくれる童話なのかもしれない。