紀州屋良五郎の大衆演劇・上方芸能 通信

大衆演劇については全国の劇場や公演場所に出かけ、その地での公演の所感・演出効果・劇団の印象を綴ります。さらに大道芸や上方落語、講談、音頭、漫才、見世物、大道芸、放浪芸、映画評についても思いつくままに書き留めてまいります。 末永くのおつきあいをよろしくお願いいたします。

▩ 劇団戸田 大阪風竜座 2023/03/13

〇見てもろておおきに〜まいどおなじみの観劇メモでおます

〇大阪での単独公演である。ゲスト出演ではしばしば大阪の舞台で見たが単独公演では201511月の栃木・鬼怒川温泉花菊で見たときまでさかのぼる。過去のBlogもご参照下さい。

 

 

 

 

 

おすすめしたい劇団である。

 

大阪風竜座スケジュール

4 劇団一旗 (早乙女紫虎)

 

 

メンバー

総座長 戸田ゆかり

座長 戸田ゆうた

二代目座長 戸田凜

戸田ももみ

紫水凪咲

 

ほか

 

顔見せミニショー

 

 

〇名作狂言瞼の母

 

☆ キャスト

 

座長 戸田ゆうた‥番場の忠太郎

戸田凜‥水熊屋板前喜助&浪人

戸田ゆかり‥おはま&夜鷹

戸田ももみ‥お登世

紫水凪咲‥明神一家松五郎&金五郎

ほか

 

 

☆ あらすじ

 

番場の忠太郎は、五歳の時に生き別れになった母親を探して旅をする渡世人

 

母親を探して江戸へ出た忠太郎は夜鷹の老女に柳橋の料理屋水熊の女将が昔江州に子供を残してきたことを聞く。

 

忠太郎は水熊の女将おはまに会いに行く。

 

 

最初は路銀をゆすりに来たやくざと勘違いしたおはまだったが、すぐに息子であると気づく。

 

だがおはまは再婚した相手との間にもうけた娘・お登世のために、自分の子ではないと突っぱねて忠太郎を追い返す。

 

 

☆ 迫力ある忠太郎、気品のある おはま を見た。

ひさびさに見た情感溢れる「瞼の母」だ。

 

失意のうちに出てゆく忠太郎とすれ違ったお登世は、それがいつも母から聞かされていた兄だと悟る。母をいさめる娘、兄を連れ戻してと懇願する。

 

 

△ キッチリした筋展開

 

 

忠太郎が手柄目当ての浪人・金五郎に狙われていることを知ったお登世は、母と二人で忠太郎の後を追う。いそぎ籠二挺、呼んどくれ‥

 

 

場面は山中

 

旅する忠太郎、命狙う金五郎と浪人

金五郎をば叩っ切る‥

 

座長の光る殺陣と凄みすら感じる独白が冴える。

 

ふたりが籠で追うも忠太郎は‥忠太郎は母と妹に名乗ることなく、一人姿を消すのだった。

 

☆原作に忠実な母子すれ違いのパターン。

 

*ご存じ長谷川伸原作の著名な名作狂言

 

 

*将来のことを考え冷たい態度をとる母のせりふの応酬、名ぜりふが見どころ。

とくに、戸田ゆうたの凄みのある独白には注目する。演技は冴えていた。

 

舞台口上   

戸田ゆうた+戸田凜+紫水凪咲

・明日の芝居『質屋の娘』の見どころ

・グッズ販売&前売り券販売

 

 

〇グランドショー  

 

〇ラストショー    ご利益

 

 

 

【舞踊ショーの画像】

 

 

 

 

 

 

芝居の迫力はさすが、少ない座員を名演と迫力で乗り切る舞台・紀州屋良五郎

 

☆ 大阪風竜座はとてもいい劇場なのだが段差なく平面の為めうしろに座ると見にくいのが欠点だ。

写真を撮るひとは通路側に座るとよい。可能なら舞台上手側に一段高い桟敷があればと思う。