〇見てもろておおきに〜まいどおなじみの観劇メモでおます。
☆ 大衆演劇というより本格派芝居、見応え200パーセント、渋さます紫吹洋之介。
☆メンバー
紫吹洋之介
茜大介
愛染菊也
愛寿々女
紫吹未美(しぶきみみ)
染弥あかり
若葉隆之介
ほか
☆
【配役】
愛染菊也‥村人
紫吹未美‥長助の妹 おみつ
染弥あかり‥庄屋
茜大介‥江戸の御検使役 悪人(あくと)
若葉隆之介‥主人 川守役 黒田
紫吹洋之介座長‥小者 長助
☆芝居 『村まつり』
〈芝居のテーマ〉
〇義理と忠孝 兄妹の愛 人柱伝説 人情溢れる官吏 思い切り泣きたい人は必見
島根、鳥取 長助橋 セリフと間合い、役づくりが格段にうまい劇団
ラストの泣かせるシーン
「おらは、ふりむかねぇ、こんど 生まれかわっても おらと、おめえは兄妹だ〜」と叫ぶように去る妹の後ろ姿‥嗚咽をこらえおみつと叫ぶ兄・長助
〈あらすじ〉
【おくり川】
雨風や嵐の度に、おくり川に架かる橋が落ち、困り果てる村人たち。
妙案はと、江戸の御検使役が庄屋に尋ねる。
「子(ね)の年月の子の刻生まれの人を人柱にすれば、橋は流されなくなると言う話が…」と答える庄屋の言葉にから御検使役は、「人柱を早く捜して」と川守役の黒田に命令する。
拒絶する黒田に、聞く耳を持たない御検使役。
【黒田家の場面】
御検使役がやって来て、三日後に人柱を用意し出来ないその時には切腹だと言う御検使役、悩む黒田。
黒田は自分の命を以って御検使役の考えを改めてもらおうと腹を突いて自害を計ろうとする。
それを止め訳を聞いた長助は、私が子の年月、子の刻生まれなので人柱に立ちますと言う。
両親が死に、行き倒れになっているところを、黒田の父に助けられた恩があるからなのだった。
旦那様のお役に立ちたいと言う長助に、肩を落とす黒田。
「親子は一世、夫婦は二世、主従は三世。又、会えます。」と言い、休みを貰い帰って行く長助。
「長助、お前一人では死なせぬ。あの世でも、主従であろうな。」と、長助の後姿に語る黒田。
【長助の家前】
長助に、「一日でも一緒に居たら、別れが辛くなる。おらの事なら心配いらないから、今直ぐ、旦那様のお役に立って来い。」と言うおみつ。
「死んでも、父つぁんやおっ母の所に行けない。橋の下で踏ん張って、人柱でいなければならねえ。」と言う長助の言葉に、おみつは、「おっ父、おっ母、あんちゃんを偉い奴だと褒めてあげて頂戴ね。」と言う。
体拭いてやるから、綺麗にして行けと言い、涙ながらに長助の体を拭くおみつ。
「気持ち良かった。おみつ、父ちゃん死んで、母ちゃん死んで、あんちゃんらしい事、何一つしてあげる事が出来なくて申し訳ない。あんちゃんの分まで長生きしろよ。」と言う長助。
「あんちゃん。」「おみつ。」涙する二人。
【おくり川】
「二百十日の雨風に耐える事が出来たなら、長助橋と名付けて欲しい。」と言う黒田に、御検使役は、「お前が全責任を取れ。」と言う。そこへ、長助がやって来る。
長助の体を拭いた時に預かった御守を持って、おみつもやって来る。死に行く兄の首に、御守を掛ける妹。
長助橋の話を聞き、「おらが寂しくなったら、長助橋に行けば会えるんだな。この次、生まれ変わっても、あんちゃんと私は兄妹だから。」と言い涙ながらに振り返らず駆けて行くおみつ。
どこからともなく聞こえて来る祭り囃子に涙する長助。
気が変わったのかと言う黒田に、「死ぬのが嫌になったんじゃない。おみつと約束したんだ。今度の祭りには連れて行ってやると。約束を守れなかったのが辛いんだ。」と言う長助。
「橋の上から、あんちゃん、あんちゃんと呼んでくれ。橋の下から、おみつ、おみつと大きな声で呼ぶからな。」と言い御守を胸に涙する長助。
★舞台口上 座長 紫吹洋之介
*この劇団はきっちり「舞台口上」
・言葉が細かいところまで行き届いた座長なのだ
・ゲスト出演の紹介
・前売り券&グッズ販売
・来月の浪花劇団の紹介を丁寧に
→こういうこと、なかなか、できないよ
☆舞踊ショー
・ラスト舞踊
【画像】
大衆演劇の至宝・若葉しげるの藝魂を受け継ぐ劇団紫吹・紀州屋良五郎
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