●見てもろておおきに~まいどおなじみの観劇メモでおます
★ かなさんが連日頑張っている。今日は大入り七つ。とくに、夜の部は通路まで補助椅子の盛況。
すべて予約席で完売となった。
藤乃かな主演で「丸山哀歌」を上演するのはこれが最後と聞いたから見ずにおれなくて友人を誘い観劇。私はこのかなさんの芝居、3回見ているが今回は折り鶴の話が語られる頃から涙が‥
友人もこれだけの芝居とショーを楽しめて2000円とは破格だと感嘆しきりだった。
【メンバー】
☆藤乃かな 都ゆな 都新太
☆ゲスト‥司春香 長谷川一馬 嘉島典俊
ほか劇団天華メンバー
☆芝居「丸山哀歌」
(藤乃かな作 演出 主演)
〜弟の折った折り鶴を眺め、苦海のなかで堪えて生きてきた悲しい悲しい女の物語〜
【配役】
長谷川一馬‥開国派武士 葛城清之介
主演・藤乃かな‥郭の女ゆい
都新太‥ゆいの弟
司春香‥郭の女将
澤村千華‥遊女
澤村龍聖‥身うけする男
ほか
☆
〇あらすじにかえて
時代代わりの騒がしい世に時代に生きた、長崎・丸山遊郭の女、ゆい。ゆいは家に残してきた、病の母親と弟のために懸命に金をため、仕送りをしていた。
それがために、なんでもした。
奉行所の役人小暮の情婦となり、その密偵として、不逞浪士や諸藩の情報を通報し、それで小遣い稼ぎなどをして母親と弟に仕送りをしていたのだった。
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*丸山遊郭から身受けされる女に手締めで祝う。これは博多手一本と思われる。
https://www.hakata-yamakasa.net/word/te-ippon/
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そんなある日、遊び慣れしない、ひとりの青年が客としてやってきた。
葛城清之介は、もっと自由な日本にしたいと エゲレスへ渡って、その文化や制度を学びたい。
そして、日本をみんなが幸せになる国にしたいと熱き志を語って聞かせる。異国へわたるのはご法度。
だが、葛城のまっすぐなその気持ちに共感んする、ゆい。
小暮には内緒で、葛城との逢瀬はくりかえしていった。
葛城は仲間とエゲレスへの渡航計画を練っていてゆいも一緒にエゲレスへ渡ろうと言う。だが、ゆいには故郷の母親と弟がいる。
行きたいのはやまやまだが
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そんなとこへひょっこり弟が訪ねてきた。
再会を喜ぶゆいだったが、弟、長次郎は、ゆいとの縁を切りたいと申し出る。
大店の婿養子に入ることが決まり、女郎の姉がいるとなると問題になるから、と。
10両の金をゆいに渡すと長次郎はそっけなく出て行った。
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ゆいの気持ちは固まった。
弟のため縁を切ったほうがいい、いままで必死に母親や弟の面倒をみていたのだが、それもしなくてよくなった。
★狂おしいまでの女の情念を舞台で見せる女優・藤乃かなを称賛する。
葛城とエゲレスへ渡る決意をするゆい。
葛城から、エゲレスへ渡るための待ち合わせ場所と時刻を書いた書付をもらい懐へしまう。
・
奉行所役人小暮が、エゲレスへの渡航計画があるらしいが知らないかと訪ねてきた。
まさか、うらぎったりしないだろうな、と。
詳細を調べるために報告が遅れましたとゆい。
そして計画とは違う待ち合わせ場所と時刻を 小暮に報告をした。が、懐を探る小暮。でてきたのは葛城からの渡航計画の書付。
てめぇ裏切ったな。小暮から袋叩きにあうおゆい。だが、ゆいも葛城の想いをかなえてあげたい一心から抵抗する。そして‥ついに木暮を手にかける‥
▩
折り鶴だけ弟に託し、葛城から身を引き自害する‥
▩劇中流れる DREAMS COME TRUEのやさしいキスをして▩
★この芝居にぴったりの名曲だ素晴らしい藤乃かなの演出に拍手だ。
あなたの一日が終わる時に そばにいるね
何も言わないで やさしいキスをして
そっと髪を撫でて 肩を抱いて そばにいるね あなたが眠るまで やさしいキスをして
‥‥
★ウーン、ぴったりだ‥うまい演出だ。
泣ける 泣ける 更にエンディング演出も冴えている‼
大衆演劇で見ることがあまりなかった夢のあるエンディング演出に乾杯‼
二人は生きていて、手に手をとり夢の旅路へ歩む、小暮も温かく見守るシーンがほっと救いに‥
見応えある70分
★口上挨拶
★画像★
次回掲載します 一部のみ