紀州屋良五郎の大衆演劇・上方芸能 通信

大衆演劇については全国の劇場や公演場所に出かけ、その地での公演の所感・演出効果・劇団の印象を綴ります。さらに大道芸や上方落語、講談、音頭、漫才、見世物、大道芸、放浪芸、映画評についても思いつくままに書き留めてまいります。 末永くのおつきあいをよろしくお願いいたします。

▩ 映画『箱男』をみた

〇 まいどおおきに映画メモでおます~『箱男

〇 予告編

 

 

 

STORY

ダンボール箱をかぶって都市をさまよい、のぞき窓から外の世界を見つめ、ノートに妄想を記す「箱男」。カメラマンの「わたし」(永瀬正敏)は街で見かけた箱男に心を奪われ、自分もダンボール箱をかぶってのぞき窓を開け、箱男になろうとする。しかし本物を目指す道は険しく、「わたし」をつけ狙い箱男の存在を乗っ取ろうとするニセ医者(浅野忠信)や、わたしを誘惑する謎の女・葉子(白本彩奈)などが現れる。

キャスト

永瀬正敏浅野忠信白本彩奈佐藤浩市、渋川清彦、中村優子川瀬陽太

スタッフ

監督・脚本:石井岳龍
原作:安部公房
脚本:いながききよたか
プロデューサー:小西啓介、関友彦
ラインプロデューサー:稲垣隆治
撮影:浦田秀穂
照明:常谷良男
録音:古谷正志
美術:林田裕至
編集:長瀬万里
VFX:井上浩正、山田彩友美
カラリスト:カチョロフスキ・カロル
音楽:勝本道哲
音響効果:勝俣まさとし
スタイリスト:小笠原吉恵
キャラクタースーパーバイザー:橋本申二
ヘアメイク:山谷友里恵
助監督:佐藤匡太郎
制作担当:飯塚香織
アシスタントプロデューサー:安斎みき子

上映時間
120分

PG12

 小学生には助言・指導が必要

 

〇 私がみたままを、感じるままに 〇

 

数多く映画をみてきたがこれほど難解・判読に困難を極める映画はなかった。

なので、いいとも、わるいとも評価すらできないでいる。やはり、安部公房の世界は舞台が向いているのではとさえ思った。

 

リアルに見せれば、見せるだけ空想の領域が狭められる気がしてならない。現実と非日常、妄想と実感が交錯する作品で考えて見るといつの間にかストーリーというもののない世界に至る不思議な作品である。

 

箱の中から見ている自分が現実なのか、はたまた箱の中からしか見ていない自分がいかに非現実なのか、見るに従い境界のない世界に至る不思議な映画である。