〇見てもろておおきに〜まいどおなじみの観劇メモでおます。初もの好みの観劇。
〇 初観劇の劇団、近場で見れるとは考えても見なかった。いつのまにか、関西で待っていればたいていの劇団が見れるようになってきた。まさに、関西は大衆演劇の宝庫だ。ここ数年、関東の主要劇団が公演した。まだ、関西で見れないのは『劇団荒城』『橘小竜丸劇団鈴組』『劇団駒三郎』『劇団朱光』『中村鷹丸と鷹の会』『まな美座』『劇団美鳳』ぐらいか
(以前、関西で見れないならと遠征に赴き全て見た まだなのは鷹の会、南ファミリー劇団、いろは座、WAGUMIぐらいか)
〇妃咲劇団は日本文化大衆演劇協会所属(篠原系)
〇 関西初乗り、さて劇団新、劇団暁、一見劇団などの流れにのり、関西の客層を獲得できるか注目している。
〇開演前、席のトラブルでお客さんどおしの口論・諍いがあったが、すぐさま若いママが飛んできての爽やかな対応でお客さんを不快にさせず、外でお話しをお聞きしましょうと話しかけ見事に収めておられた。お若いのに腹が据わって、大したもんだ。こんな対応ができる劇場は関西にはわずかしかない。あっぱれな仕切りに芝居よりこちらのドラマに感動した‥
〇尼崎市人口50万人で劇場3 東大阪市人口50万人で劇場2 堺市人口80万人で劇場2 やはり共通した立地の良さがあるなぁ 一言で言えば、雑踏と賑わいがある庶民的な街が旅芝居によく似合う。
★ 本日は千円デー
▩ 座長 妃咲繚
妃咲ひなた
妃咲ほたる
藤美匠
酒井大輔(富士川大輔)
小山晶士
秋川美保
(張出による)
ほか
〇千成座 公演予定
12月 劇団鯱
☆芝居「幽婚」 (2023誕公演目)
【芝居所感】
*江戸からやって来た簪売りの時蔵(座長・妃咲繚)という男、浜松で博打打ちの男伊之助にせびられ2両をかす。カネは国の四国久下村にいるさわという娘(妃咲ひなた)を訪ねてくれと言われさっそく出向いてみれば、その娘は既に亡くなっていた。行ってみたら幽婚の儀式(死後の婚儀)を頼まれてくれと村長からいわれ戸惑う時蔵‥。
四国、徳島の19番札所立江寺・黒髪お京伝説に基づく話がおそらくルーツ。
奇習として残る死後婚をもとにホラーと純愛が主題になるスリーだ。かつて、役所広司主演でテレビドラマ化され各劇団でも上演されるようになった芝居。
ヒロインの佐和は伊之助に裏切られ待てど暮らせど帰らぬ主を恨みながら自害した。
佐和の身の上話を聞き、心を寄せ一夜の夫婦として夜を明かしやがて惹かれ合う二人。
今日の芝居を見て進行上、食い足りない演出が多々あった。
①博打のカネ2両を貸した男が銀細工師に死んだ許嫁のところへ行って回収せよというのは無理がある。まして、浜松の宿から四国への長旅、採算に合わない。貸したカネの結末も決着つかずじまい。
②いきなり、村長から佐和の通夜に引き込まれ死者と婚儀~初夜を迎える。凄惨さも、恐ろしさも感じない話の進行と演出。ここはやはりドライアイスでも使い死者が蘇る怖さも欲しいところだ。佐和の恨みや欺された恨みも表現不足。
③死者との約束を果たし二人が出会う 美しいラブストーリだけが切り離され浮き上がって見える。一夜で二人を結びつけ、次の世での再会まで約すには、惹かれ合う深いセリフがあってよい。
歳月ながれ、満開の桜の下で再会する二人。 とてもキレイなシーンで幕。
なんとなく、つじつま会わせたような仕上がりで残念であった。★一つの出来映えというと辛口過ぎるか。
★配役★
妃咲繚、妃咲ひなた、ほか
◆ 劇団口上 (妃咲繚座長)
・各種グッズ販売&前売り券販売
☆グランドショー
・神田祭
【画像】
今日みただけではまだまだわからない未知数の劇団だが座長の魅力溢れる女形、ひなたさんの卓抜した演技力が強く印象に刻まれた・紀州屋良五郎