〇 まいどおおきに〜映画メモでおます
東京自転車節
2021年/日本/93分/ノンデライコ 配給
監督青柳 拓
出演青柳 拓、渡井秀彦、丹澤梅野、丹澤晴仁、高野悟志
〇 予告編
〇 見たままを感じるままに 〇
「ひいくんのあるく町」の青柳拓監督が、2020年緊急事態宣言下の東京で自らの自転車配達員としての活動を記録したドキュメント。SNSを基調にした新しいスタイルの映画である。
実に愉快な映画である。コロナ禍の世知辛い中をウーバーで生きる。
仕事の裏側もよくわかる。これからウーバーをやってみたいと思っている人は必見だ。
雨の日は稼ぎ時だ。ある程度なれてくるとどのスポットで待っていると注文が入り効率が上がるということもわかるらしい。スマホがなければこの仕事は出来ない。自分スタイルで稼げるのがいいという。
主人公はそのなかで人と人をつなぐウーバーになりたいという目標をもつ。挨拶や笑顔の工夫、接客も努力次第だ。一日数万の稼ぎもたたき出す。スマホや自転車が壊れたりしても自己責任。個人事業主という事業形態をとり、うまくリスクをヘッジしていて胴元は傷まない。だからすべて自分持ちだ。社会勉強の役にたつがこれだけで長期に暮らすのは難しかろう。
彼がウーバーをやっているのは奨学金返済550万円のためだ。日本の学生が社会に飛び立つ前に奨学金返済という重い足かせをはめている。しかもこのコロナ禍の就職事情の中でである。政府は携帯電話料金の値下げとか、ケチな事をやらず奨学金徳政令でもやったらどうだとおもう。
4000人のボランティア弁当を廃棄処分するとんでもない国。ウーバー頼み、仕事なく飢えているシングル家庭や子供達に飯を配ってはいかがかと云いたい。