〇見てもろておおきに〜まいどおなじみの観劇メモでおます。
〇すべての芝居が見ごたえあるベテラン揃いの劇団。びっくりさせる仕掛けもたくさんある。中国獅子、大蛇、銅鑼、太鼓各種、昇降ステージ、スモークマシーン、その他豪華照明機器。
〇笑いのツボをこれほどくすぐる座長はない。アドリブの巧みと冴える語彙。皆が芝居が巧みだと笑いの渦が巻く。応に、大衆演劇界のヨシモトだ。しかし、この劇団は笑いだけではない。以前みた河内十人斬りは三日続きの大狂言を壮大な演出で客席を釘付けにした。研究熱心な座長は町田康の「告白」も読み解き芝居に。
〇今月のゲスト出演(別掲示)
二代目 鹿島順一座長、菊章吾、雷鉄命ら鹿島劇団も参加し公演を続ける。
☆ 浪花劇団スケジュール
8月 箕面スパーガーデン
☆ 鈴成り座スケジュール
8月 剣戟はる駒座
【メンバー】
近江新之介
浪花めだか
大河一心
浪花しめじ
浪花こころ
浪花小福
三枡家ゆたか
他
〇鹿島劇団 参加
☆顔見せミニショー
・大河一心の舞姿で魅了!
☆芝居「殿と弁天」
*いわいる「三島と弁天」
【配役】
・浪花めだか‥腰元
・三枡家ゆたか‥三島伝之進の家来
・浪花しめじ‥娘
・大河一心‥伊勢屋の娘&弁天小僧
・浪花こころ‥南郷力丸
・雷鉄命‥三島伝之進の家来
・二代目鹿島順一‥十手持ち親分東蔵
・座長‥旗本・三島伝之進
ほか
【あらすじ】
歌舞伎・白浪五人男の弁天小僧、大衆演劇バージョン。古くからある大衆演劇の定番外題。
弁天小僧の女装の盗賊、百両のゆすりという骨子を元に芝居が構成されている。
旗本好色男の三島伝之進が三島神社の境内で花売りの娘をものにするため、その父親を切ってしまう。それを見ていた弁天と南郷が仕返しのため三島の殿の屋敷に忍び込むというながれ。
伊勢屋のお嬢様お菊は癪に苦しむ振りをして三島に近づく。三島も下心から屋敷に行儀見習いに今夜にでも来いと言渡し、お菊は三島の屋敷へ。
そこにお菊の実家の手代に扮した力丸が、家の金策百両の用立てにくると三島は百両出してやる、そこへ十手持ちがあらわれ、そいつは男だとばらす。
正体現れた菊之助は尻をまくって、歌舞伎でのおなじみの「浜の真砂と五右衛門が~」の名台詞が始まる。
★ ここがこの芝居の一つの見せ場。若座長の台詞、啖呵の切れ味が見せ場。男になり、女になり変幻自在の若座長、名狂言をピシッとこなす
さっき三島が神社で人を切ったと100両ゆすり、花売り娘を連れ去り三島家を出る。
十手もち東蔵、弁天が落とした守り袋から十手もちがわが子と知る
後を追う十手持ち、実は菊之助の実の父親とわかる。子棄ての経緯、親子別れの顛末を縷々語る父。
役人になったのもわが子に会いたい一心だった。やっとのことで親子の名乗りをするも、もう周囲は追っ手に囲まれる。
★役人演じる二代目鹿島純一が子別れの仔細を切々とセリフを廻し、芝居をキリリと引き締めた。
どうせ捕まるなら父の縄目にと手を出す菊之助に涙ながら縄をかける父親。
そこに先ほどの好き者の旗本、三島伝之進があらわれ‥前非を悔い、懺悔、進んで罪に服すと縄を切る。
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【口上挨拶】(近江新之介座長)
・独特の節回しの挨拶。
・大河一心が17才で若座長を襲名いたしました。何卒、よろしくお願いします。
☆浪花バラエティショー(舞踊ショー)
・ラスト 会いたいよ
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若座長の船出、万感の思いで見守る座長 鈴成り座では連日見応えのある演目が次々と・紀州屋良五郎