紀州屋良五郎の大衆演劇・上方芸能 通信

大衆演劇については全国の劇場や公演場所に出かけ、その地での公演の所感・演出効果・劇団の印象を綴ります。さらに大道芸や上方落語、講談、音頭、漫才、見世物、大道芸、放浪芸、映画評についても思いつくままに書き留めてまいります。 末永くのおつきあいをよろしくお願いいたします。

▩ 座長まつり 花柳願竜劇団 木川劇場 2021/06/20

見てもろておおきに〜まいどおなじみの観劇メモでおます。木川劇場は初乗り。

 

☆ 大入りでスタート  明日が緊急事態宣言も解除

 

芝居は勿論、ショーもいい。もっともっと見て欲しい劇団。 

 

この劇団でしか見れないオールメンバーの生バンド演奏、イリュージョンショーとめずらしい外題の数数。 

 

公演実績は全国区。大衆演劇ファン必見! 

 

ゲスト  戟党市川富美雄一座

座長・市川富美雄  實川輝那

 

【劇団スケジュール】

07 水車小屋

08 明生座

 

【劇場スケジュール】

07 千代丸劇団

08 劇団雪月花

 

メンバー

座長  花柳願竜

若座長  花柳竜乃

花形  二代目 香賀峰子

花柳さつき

若頭 あつし

潤平

ゲスト   戟党市川富美雄  座長  實川輝那

 

 

芝居「人斬り林蔵」

 

キャスト

 

花柳竜乃‥宗太

主演  座長‥赤尾の林蔵

香賀峰子‥赤尾林蔵の娘おみの

花柳さつき‥茶店の女

拓郎‥屋根屋正五郎

潤平‥屋根屋一家

あつし‥ 清水の若いもの

市川富美雄座長‥大前田英五郎

市川輝那‥大前田の政五郎

三ツ矢春馬‥屋根家子分

 

▩簡単なすじ

 

茶店を訪ねる屋根屋。場所代払えの催促。

そこに現れた、赤尾の林蔵。

 

野太い声で重厚な役作り。林蔵とわかり恐れる屋根家一家。

 

花道をゆく座長、花柳願竜

 

宗太の家に訪ねる屋根屋一家。

 

元の縄張りでは屋根屋権蔵一家がのしており、林蔵の子分たちはちりじりとなり唯一宗太のみが、看板を守っていた。

 

宗太の元を訪れる赤尾林蔵。投獄の経緯をしみじみ語る。今日からは人斬りの林蔵を改めてたと。

 

林蔵の女房は死んだと告げる宗太。小さかった娘は無事で兄弟分の大前田栄五郎の元に預けたと。賭博は守っていると聞いて安心する林蔵。

 

*時流のアドリブを政治風刺を交え巧みに駆使する座長。

 

*アットホームな楽屋ネタ、ほんわかムードと両座長の味が炸裂だ。

 

宗太に金を渡す林蔵、この金が後に仇となりのちに宗太は命を落とすこととなる。

 

宗太は刀を林蔵に託す。

 

そこにやってきた政とお嬢さん。林蔵と入れ違いになったと知らされ後を追う。

 

宗太の元に、瓦屋の子分が訪れ金を出せといい、林蔵からもらった金を取り上げる。

もみあいとなり、宗太が殺される。

 

大前田英五郎も後を追う。

 

清水から宗太の元へ戻ってきた林蔵。

 

宗太の変わり果てた姿、今際の宗太。思いのたけを述べる。親分の腕の中で死にゆく宗太は‥事切れる。

 

林蔵は宗太の成仏を祈るところに切りつける屋根屋一家。果たし合いが始まる。水使う、嵐のような立会い美事。片肌脱いで座長が赤尾の林蔵の壮絶な闘いを演じる。

 

*切っ先冴える赤尾林蔵、座長、大奮闘だ!

 

大江美智子の血筋か、心搏の大立ち回り。

 

娘おみのの名を呼出び今際の赤尾の林蔵‥しかし、悲しい悲しい芝居だ。

 

 

*芸歴光る細かい芝居、花柳願竜に栄光あれ。

 

コロナ後は弥弥、花柳劇団の時代が開花する。

 

*本日、ゲストの戟党市川富美雄一座は木川劇場で10月公演を予定している。

 

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 期待してやまない劇団である。

 

舞台口上    座長・花柳願竜

・前売り券販売

・イベント紹介

 

舞踊ショー  

・オープニング   桜音頭

・ラストショー   安宅の松風

 

【画像】

明るくて元気な劇団は生活に励ましを贈る応援団だ・紀州屋良五郎