〇見てもろておおきに〜まいどおなじみの観劇メモでおます
〇いつもながら、木戸口で演目プログラムを手渡しする座長の姿があった。
座長はいつも真剣だ。座長がそうだと座員にも伝播する。この劇団には天狗になる人はいない。
〇16日が休演日、25日千穐楽。
〇この劇場は奈良県トップクラスの劇場だ。桟敷、まっすぐの花道、大道具、何より棟梁がいい。
どこに座っても傾斜があり見やすい。朝日劇場、三吉演芸場(横浜)に並ぶ。
★弁天座スケジュール
01月 劇団菊太郎
02月 紅劇団
03月 藤美一馬
☆劇団雪月花スケジュール
01月 大阪・庄内天満座
02月 大阪・鈴成り座
03月 尼崎・三和劇場
04月 和歌山・夢芝居
★メンバー
座長 桜川翔
近藤光
桜川れいか
桜川明澄心
桜川明音
満 みゆり
大和 樹 (新加入)
ほか
二代目鹿島順一
春日舞子
菊章吾
雷鉄命
☆顔見せミニショー (18分)
・座長中心の群舞→桜川明音
・近藤光→ラスト
*侠客の流れは会津小鉄会として今も存続(指定暴力団)している。京山幸枝若の歌に出てくる「稲荷山」は伏見稲荷のことだ。
🔹キャスト🔹
雷鉄命‥浪人の宮本
満みゆり‥小鉄の女房 お吉
近藤光‥小鉄の兄貴分 銀次
桜川れいか‥名張屋新造の娘お京
菊章吾‥新太郎
二代目鹿島順一‥名張屋新造
桜川明音…名張屋の子分
桜川明澄心‥名張屋の子分
大和 樹 ‥名張屋の子分
ほか
★ 芝居の流れ★
上坂仙吉は名張屋新造に博打場でバカにされる。怒った小鉄は新造に喧嘩状を叩き付けて、妙法寺境内で彼を待つ。
そこへ昔兄弟契りを結んだ新太郎が助っ人としてやってくる。
………今日の芝居はここから……
喧嘩場にやってきた新造に新太郎が切り掛かるが、一刀のもとに斬り殺される。小鉄も切り掛かるが、刀を落とされる始末である。
一旦は刀を振り下ろそうとした新造だが、なぜがそれをやめ、小鉄の小指を切り取っただけでその場を立ち去る。
「悔しかったらまた出直してこい。本膳据えて待っている」との言葉を残して。場面かわり、小鉄の家では盲目の女房、お吉が彼の帰りを待っている。そこへ会津部屋の小鉄の兄貴分の銀次がやってきて、小鉄に話があるという。
* 女房お吉を好演する満みゆり。目が見えない細かい仕草が冴えている。
しっとりした夫婦の情感もにじみ出ている。更に、狂言まわしも巧みだ。これで芝居が通る。
この芝居もう一人の主役は「満みゆり」だ。
* 無言で見せる座長と満みゆりの芝居は一つの見どころ。
* 京山幸枝若の浪曲・江州音頭「会津の小鉄」はあまりにも有名だ。
小鉄は恥を忍んで帰ってきたのは、盲目の女房のことが気がかりだったからだと言う。
銀次が帰ったあと、お吉が帰ってきて、小鉄にことの真相を糾す。
そして男として、再度新造に殴り込みをかけるべきだと言う。
そして、かねてから自ら縫って準備がしていた白装束を小鉄に示す。
小鉄はその衣装に身を包み、新造のもとへと出向こうとする。そのとき、お吉は胸に短刀を突きつけて、自害する。
* ここで、雷鉄命の格段にうまくなった浪人の役が光る。
芝居は☆を踏まえ小気味よく進む。
手には女房お吉の首を差し出しさしの勝負にかける。
彼の手下に邪魔される。新造は手下を制した上で、小鉄と闘い、致命傷を負う。
そのとき、彼は小鉄を褒める。
弟分の仇討ちにきたのはあっぱれだ、虫の息の下で遺言ともいえる言葉を語りはじめる名張屋。
* 流れるような二代目のセリフが舞台に引きつける。
後事をゆだねる名張屋新造。
語りこんだ新造は組の若い者たちにこれからは部屋を小鉄に譲ることを告げ、息を引き取る。
ラストの見せ場もきっちり。いい芝居が見れた。
*二代目鹿島順一の深み増すセリフが芝居を厚くする。
★舞台口上 桜川翔座長
・壮観な花魁ショーをやりますご期待ください。
ここまで劇団がやってきた心情を語る生真面目な座長。
・イベント紹介
・前売り券&グッズ販売
★歌謡舞踊ショー (60分) 著作権の関係から曲名の記載はしていません。
・群舞→二代目→座長の歌
・座長+近藤光・菊正吾・雷鉄命→明澄心
・雷鉄命→ 満みゆり→近藤光
・満みゆり・明音・れいか・あすみ
・座長→桜川れいか→座長
・女性陣 *フォーメーションきまる
・二代目の歌 北の****
・ラスト ズンドコメドレー
*冴える照明、バージョンアップ
*舞台が活きるショー演出
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