紀州屋良五郎の大衆演劇・上方芸能 通信

大衆演劇については全国の劇場や公演場所に出かけ、その地での公演の所感・演出効果・劇団の印象を綴ります。さらに大道芸や上方落語、講談、音頭、漫才、見世物、大道芸、放浪芸、映画評についても思いつくままに書き留めてまいります。 末永くのおつきあいをよろしくお願いいたします。

▩ 劇団菊太郎がゲストのロング公演 劇団春駒 梅南座 2020/05/25

 まいどおおきに〜観劇メモでおます

 劇団菊太郎がゲスト参加

 劇団春駒は心友會(演友会が改称)に所属している

 劇団春駒には芝居を鍛えあげた二人の座長と花形がいる

 

メンバー

総座長 はるこま(初代美波大吉)

座長 二代目美波大吉(美波恵太)

座長  美波遙

花形  美波天

美波志穂

白磨風雅

白磨憲信

白磨すず

 

ゲスト参加  劇団菊太郎から5

梅沢菊太郎座長   梅沢慎太郎、涼太郎

花形・道矢  梅沢雄輝

 

南座の公演予定

6  劇団大川  椿裕二

7  劇団九州男

8  市川ひと丸劇団

 

劇団春駒の公演先

6 木川劇場

 

☆ 顔見せミニショー  

・オープニングは梅沢涼太郎のステージ

・華ある舞踊が次々と

・梅沢兄弟を中心のエンディング

 

 

狂言「中風と泥棒」

総座長‥中風の亭主、松造

二代目大吉座長‥女房およし

花形美波天‥およしの父 

菊太郎座長‥泥棒

花形・道矢‥仲間

慎太郎‥仲間

光太郎‥仲間

涼太郎‥仲間

 

☆ あらまし ☆

 

ある日、松が中風になったと聞きつけ仲間達がやってきたところから芝居は始まる。

 

女房およしの不幸を案じ父がやってきて連れ帰ろうとするのを止めにかかるも手が震え無念な思いの松造。振り切っておよしは引き離される。

 

無念の松造は首をくくり自害しようとするが手の震えから思い通りにならないもどかしさ。

 

*ベテランの味冴える、仕草で笑わせる総座長。

 

そこに現れた泥棒(梅沢菊太郎)

 

*当意即妙のアドリブ炸裂の梅沢菊太郎座長。笑いが広がる。応にM1グランプリに通じる漫談芸で場内笑いが広がる。

観客の機微を掴む掛け合いは全国の座長の中でトップクラスだ。まるで啖呵売の菊太郎ワールドだ。

 

泥棒はしずしずと松造の家にと入り込む。

 

入ったはいいが、金目の物はないし、泥棒も困ってしまう。松造は女房の父から頼まれ家財を引上げに来た道具屋と勘違い。その泥棒に身の上を打ち明ける。助けると思って殺してとすがる。泥棒が死ぬ指南を始めるが‥健康に死にたいと難題をいう松造はとうとう遺書の代筆を泥棒に頼む。しっかり入るアドリブに国から出た10万は女房が自分の為に使ってねと‥

 

川へと向かう松造。ためらい、中々飛び込めない。そこに又通りかかる泥棒が飛び込みかたを指南する。とうとう泥棒と松造は‥

 

探しに駆けつけた一同と女房の父。エンディングは全員が中風に。

 

*はるこま演じる松造と泥棒演じる菊太郎、二人のベテラン座長が繰り広げる掛け合いはやはり絶妙!

 

☆ アドリブ満載、ツッコミどころ充分の喜劇だ。笑いと個性の競演だ。大衆演劇の幅広さを感じさせる舞台になった。

 

 総座長口上挨拶

・いつも比較的暗い芝居をやってますがこのな折ですし、菊太郎座長さんが来てくれましたので楽しいお芝居をさせてもらいました。

 

☆ 舞踊ショー  

 

ラストショー   よっしゃこい

 

【画像】

華ある劇団菊太郎のゲスト参加で賑わう舞台・紀州屋良五郎