〇 見てもろておおきに〜まいどおなじみの観劇メモでおます
★大入り‼
〇 ケレンの王様猿之助、面白い演目を次々と
〇 独創的な創作衣装・電飾衣装で乱舞する姿はインターナショナル。劇団あやめは写真撮影は禁止。
〇 この劇団は座長以外すべて女優さん
〇 創作ショーと創作衣装、創作舞台セットにかなり力を入れるビジュアル大衆演劇が特徴
☆ 1月公演は此花演劇館
〇 自ら「ドサリズム」と称する座長・姫猿之助、旅芝居・情念派の舞台を見ずに大衆演劇は語れない。
☆メンバー
座長 姫猿之助
若手リーダー 咲之阿国(しょうのおくに)
花形 初音きらら
ひよこ(真金ひよ)
千鳥
他
☆ゲスト出演
優木劇団 優木直弥
★尼崎・遊楽館 01月公演
劇場春駒&おおみ劇団 合同公演
☆第一部☆花の新歌舞SHOW
🐾あやめ版は70分たっぷり
きらら
ひよこ
千鳥
咲之阿国と優木直弥 相舞踊 お梶
座長 美空ひばり あれから
初音きらら
咲之阿国 酒供養
優木直弥 さくら
*他の追随を許さないケレン味溢れるステージ
千鳥 お祭りマンボ 歌と舞踊
オリジナル面舞踊 座長 思わずブラボーと叫ぶ‼
初音きらら
* ラストショー
それは恋・近松心中物語 曾根崎心中
美しい舞台に大拍手の嵐
☆舞台口上 座長 姫猿之助
・座員の襲名披露 予告
咲之阿国が「貴妃」
ひよこが劇団マスコットからマスゴッドに
ひよこ主演で「ライオンキング」をする予定
他に初音きららも「桜の森の満開の下」の主演を
・前売り券&グッズ販売
・芝居 「マリア観音」の背景 マリア像の由来と芝居のあらましについて語る座長。
☆第二部 芝居「マリア観音」
〈参考〉
マリア観音とは、おもに江戸時代の禁教令によって弾圧を受けたキリシタン達によって信仰の対象とされた聖母マリアに擬せられた観音菩薩像。 その多くは中国製の青磁、あるいは白磁の慈母観音像であった。
【キャスト】
主演 咲之阿国
咲之阿国‥半次郎
ひよこ‥娘
千鳥‥半次郎の母しの
初音きらら‥すりの仲間
優木直弥‥岡っ引きの藤蔵
【あらすじ】
浅草では年に一度の祭礼の日、北町奉行阿部豊後守は、すりを捕まえた。
名は霞の半次郎。
名を霞をつけずただの半次郎として生きよと諭す。
しかし半次郎は印籠を掠め取っていた。
半次郎の年は16歳。母子の二人暮らしである。
*ほんとに16才の少年と思える芝居を見せる咲之阿国
役人が半次郎の家を尋ね、今日の一部始終を語る。
家に帰り母から小言を言われる半次郎。
持っている像が見つかり、事の次第を話した。
印籠までとっているこ とに気づいた母は、これで誰かからもらったかわかる家紋を見たとたん顔色が変わった。
母お蔦は、父親が阿部豊後の守であることを話し、お前の父親だと告げる。
父は毎年、お金を送ってくれていたと。
ところが半次郎には父は死んだと言い聞かせてきたこと。
父が捨て置いてきたことに反抗する。
なぜ俺たちがこんな生活しているのに、一度も尋ねてくることもしなかったのかと半次郎は怒り、何もかも打ち分けてやると母の静止を振り切り外へ。
巾着切の仲間が、豊後守の家から盗み取っていたマリア観音像。
当然ご禁制で、持っているだけで磔獄門。武家でもお家断絶切腹もののものを盗んできていた。
これで捕まても逃がしてもらえる通行手形みたいなものだと喜んでいた。
そこに現れた半次郎は俺の父は阿部豊後守なんだだからそれを譲ってくれと懇願する。
それで簡単にくれるはずもない。父の為めに振り絞る凄まじい執念ですりの仲間を刺殺する半次郎。
途方に暮れた半次郎は母の元へと帰る。
そして、人を殺してきたと言うのであった。
父に会いたい一心の半次郎を見て母の心は揺れるのだった。
*純粋一途な少年半次郎を咲之阿国が好演。さすがだ。素晴らしい!
(休憩挟み)
その頃、豊後守はマリア観音像を盗まれ、困っていた。
夜分に来客が。渋々通すと、半次郎が。お奉行様に返すものがある と、 印籠を渡した。正直に返したのはえらい。
早く帰るが良いといったがもうひとつ渡したいものが、と風呂敷に包まれたものが。
察した豊後守は、女中を下げさ せ、中身を確認するとマリア観音像。
事の仔細を話す半次郎。
聞いて阿部豊後守はひとまず安堵した。
そして、なぜ豊後守がマリア観音を大切にしてきたかを語る。
マリア像は、島原の乱の時、キ リシタンの母子がいた。
右には死んだ赤子、左手には聖母マリア像。
これを持っていれば死んでも合えると言う。
笑いながら死んで行った母子からそれを貰った。
祈願しているのは、離れ離れになった妻と子供に会いたいとの思いからだ。
岡っ引きの藤蔵 が手紙をお蔦から預かってきたと持ってきた。
読むとお蔦からだった。喜ぶ豊後守。
手紙を読み進むうちに、半次郎が息子であること、そしてお蔦は、自害したことがわかった。苦悩する豊後守。
半次郎に、部屋に明日の裁きまで休むよう言い渡した。
部屋に行く途中、半次郎はつい言おうとしたが踏みとどまった。
白州の場
半次郎に母親が自害したことを伝え、豊後守は逆さ磔獄門を言い渡した。
即日処刑すると。
藤蔵は「100日 処刑の猶予があるがと」この子は母親を失い生きる意味がない。
と豊後守はいい、半次郎にどうするか問うと「愛しい人にも会え母に孝行したいから」それでいいとうなずいた。
何か望みの物はあるかと問う豊後守に、「お奉行様の印籠を頂きたい。
どうせ死んで行くのなら愛しい人の思いを抱いて死にたい。」と。
そして、藤蔵に半次郎は罪人墓地ではなく母と同じ墓地に埋葬してやってくれと頼む。
半次郎 は舌を噛み切った。
すべてのものを下がらせ二人きりに。喋れない半次郎。
半次郎は死ぬなと言葉にならない言葉で言うが、「一緒に暮らしたい蔦とそちが居ないのじゃ。生きていても仕方あるまい。」半次郎を呼ぶ豊後守。
這い 蹲っていく。親子抱き合い、この世で縁の薄かった父子であったがそなたの父はこの私だ。あの世で親子3人仲良く暮らそうと‥
半次郎 迷わず成仏
万雷の拍手の中、幕
*姫猿之助と咲之阿国の渾身からほとばしる芝居は客席は幾度も固唾をのみ、涙と感動に包まれた。
約90分越えの見応えある芝居
とても1000円デーとは凄くないか
笑いあり、涙あり、唸る芝居の見せ場あり、劇団あやめの世界は幾度見ても奥が深い・紀州屋良五郎