紀州屋良五郎の大衆演劇・上方芸能 通信

大衆演劇については全国の劇場や公演場所に出かけ、その地での公演の所感・演出効果・劇団の印象を綴ります。さらに大道芸や上方落語、講談、音頭、漫才、見世物、大道芸、放浪芸、映画評についても思いつくままに書き留めてまいります。 末永くのおつきあいをよろしくお願いいたします。

▩ 映画『テレビで会えない芸人』を見た

〇 まいどおおきに〜ドキュメンタリー映画メモでおます

ダウンタウンを遥かに超えた芸人 松元ヒロを見る

あらすじ

お笑い芸人の松元ヒロは年間約120本の舞台に出演し、毎年春と秋に開催するソロ公演はチケットが入手困難になるほどの人気を集めているが、テレビに出演することはない。かつてコミックバンド「笑パーティー」では「お笑いスター誕生!!」で優勝、さらにコント集団「ザ・ニュースペーパー」では数々のテレビ番組にも出演していた松元だったが、息子の一言をきっかけに独立を決意したのだった。

 

 

 

 

 

〇 わたしの見たまま・感じたまま 〇

ザ・ニュースペーパーは結成当時から見てきた。

小が大を笑う痛快さ、これぞ笑いの原点だ。かつて、漫才や漫談家も大いに風刺を効かせた笑いの爆弾を舞台で繰り広げ喝采を浴びた。漫談家西条凡児ベトナム戦争を話題にし、藤山寬美は新喜劇の台詞に世相や貧困を取上げ時の政治に一矢を射た。

 

それがどうだ昨今のテレビ番組は。「ほんこん」などという三流芸人が忖度、媚、満載のコメントを垂れる腐った内容になりさがった。見苦しいにも程がある。松元ヒロさんのスタンダップ芸はまさに「芸人」そのものだ。今後のますますの活躍を祈る。庶民がいいたくて口に出せない声なき声を笑いとばし、権威と権力に言葉のミサイルで吹き飛ばしてほしい。

諏訪しんじさんやナオユキさんおしどりのマコさん、ほか多数の骨のある芸人さんに心からエールを送りたい。