紀州屋良五郎の大衆演劇・上方芸能 通信

大衆演劇については全国の劇場や公演場所に出かけ、その地での公演の所感・演出効果・劇団の印象を綴ります。さらに大道芸や上方落語、講談、音頭、漫才、見世物、大道芸、放浪芸、映画評についても思いつくままに書き留めてまいります。 末永くのおつきあいをよろしくお願いいたします。

▩ 映画『Dr.コトー診療所』を見た

〇 まいどおおきに映画メモでおます~

〇 予告編

 

STORY

19年前、日本の西端にある志木那島にやってきたコトーこと五島健助(吉岡秀隆)は、島で唯一の医師として島の人たちにとってかけがえのない存在となっていた。数年前に看護師の星野彩佳(柴咲コウ)と結婚し、二人の間にはもうすぐ子供が生まれようとしていた。しかし、静かに暮らすコトーの身にある変化が起きようとしていた。

キャスト

吉岡秀隆柴咲コウ時任三郎、大塚寧々、高橋海人、生田絵梨花蒼井優神木隆之介伊藤歩堺雅人大森南朋朝加真由美富岡涼小林薫泉谷しげる筧利夫

スタッフ

監督:中江功
脚本:吉田紀子
原作:山田貴敏
主題歌:中島みゆき
製作:大多亮、市川南
プロデューサー:玉井宏昌、森谷雄、水戸理恵
撮影:星谷健司、大野勝之
照明:富沢宴令
美術:あべ木陽次
録音:石寺健一
編集:松尾浩
装飾:氏家智雄
選曲:小西善行
音響効果:赤澤勇二
VFXスーパーバイザー:菅原悦史
助監督:関野宗紀
スクリプター:赤星元子
制作担当:豊島さおり、松村隆司
ラインプロデューサー:鈴木嘉弘

上映時間 135分
https://news.yahoo.co.jp/articles/ed88c1107cf5f6c3f976c8c8d2eaee67aaeedf73

 

 

 

 

 

〇 わたしのみたままをかんじるままに 〇
離島医療に奮闘する医師のドラマであるが見るにつけてたくさんの課題と視点を示唆してくれる映画である。
今いるスタッフで、今ある設備で、最大限の医療に奮闘する医師の姿はドラマといえ余りにも神々しくある。
Dr.コトーの目の前の患者を見つめ、話を聞き、励まし、希望ある言葉を投げかける姿はまさに医師の鏡だ。
今時、地域にかかりつけ医の看板をかけながら時間外は電話も取らない、訪問・在宅診療はノー、発熱者は大病院に振りまくる。そんな開業医があまりに多い。
コロナ禍で医療崩壊がおきたのは世界一開業医数が多い日本の恥であるとさえ思う。
であるのに報酬の多いワクチン接種だけはちゃっかり手をあげる。
いつの間にか医は算術が当たり前に成り果てた。
すべてとは云わない心底地域医療に献身的にご苦労なさっているDr.もいるが余りにも少ないのが残念だ。
この映画には、訪問看護・介護、在宅医療、非常災害時の医療、へき地・離島の課題など現代医療が抱えるさまざまな視点があり、とても示唆に富む作品だ。
また、ドラマとしての造りも飽きさせない展開となっていて十二分に楽しめた。
ラストに中島みゆきの主題歌「銀の龍の背に乗って」が流れるとわっと感情がこみ上げてくる。
医療従事者はもとより多くの人に見てもらいたい作品だ。