〇見てもろておおきに〜まいどおなじみの観劇メモでおます。
〇 若い女性もたくさん。なるほど、きょうはバレンタインDay にぎやかに約40余人
☆ ゲスト
これから続々と
〇2019年10月に和歌山・七福座で旗揚げした劇団丞弥、劇団天華にいた澤村丞弥が立ち上げた結成5年目の劇団だ。
★ 池田呉服座スケジュール
03月 長谷川劇団
04月 澤村慎太郎劇団
05月 劇団美山
☆メンバー
座長 澤村丞弥
副座長 澤村悠介
澤村すばる
澤村蛍
澤村風舞(ふわり)
喜多川志保
ほか
【レギュラー出演】
橘小寅丸(劇団橘屋座長)
☆芝居 「芸者の誠は石清水」
澤村すばる‥茶店主人
喜多川志保‥芝居の客 母親
澤村蛍‥琴路
澤村風舞‥芝居の客 娘
澤村悠介‥若様かずま
澤村丞弥‥芸者しず
橘小寅丸‥侍 孝造
ほか
■
(あらすじ)
客が二人。芝居を見に来た母親と娘。どん兵衛のうどんをうまそうに食べる。昨日の大入りの様子を話す店主。
市村座の座長がいい、名を「丞弥さん」というんだよと。副座長の「澤村悠介」さんもいい。
評判することひとしきしきり。
さらに、この茶店の主、なんと元村芝居の座長をやっていたとはなす。
茶店の客はそんなら荒事を見せてくれといいだす。
そんなら、明智光秀を見せてくれといいだす、客。
演じる店主。
さらに、女形を注文‥
縦横無尽に歌舞伎の所作を演じる。
ここまでが前ふりイントロ、ここで芸者しずと若様が登場。
ここから自然にはじまる本日の芝居。
しずと若様が茶店で芝居見物に行く前の一時を休む。若様を探す侍がやってきた。
* アドリブを変幻自在にこなすベテラン橘小寅丸。
芸者しずの身元を尋ねれば、この女は探していた妹のしずかだった。ひとたび、芸者になった事訳をなじる兄も話しを聞いて思いやる。
こうして、しずは生き別れた兄・孝造と再会する。
しずは、元もと武家の娘だった。けれど父と兄が家を出たきり帰らず、それを探して母としずかも旅に出た。だが旅の途中、母は病に倒れた。母の薬のため、お金が必要だった。
「幼い頃から三味だの踊りだの芸事しか教わらなかったこの身、他にどう立てる術がありましょう…」
しずかはやむを得ず芸者になった。母が亡くなった後も、もう道を引き返すことはできず、芸者として生きてきた。
そんなしずかが恋仲になったのが、武家の跡取りである若様だった。
しずは、たっての頼みがあると話す。
どうか、若様とのご縁を結んで欲しいと頼まれ、
一旦は快諾するも、若様にはすでに縁談があると思いにいたり、忠義に照らしどうか、別れてくれと切り出す。
孝造は、腹きって詫びを入れると難題を言う。
「しずか、諦めろ。若子様には家に帰れば許嫁がいるんだ。恨むならこの兄を恨め」
「惚れて惚れて惚れ抜いて、命を懸けた恋なれど、兄の忠義の為ならば」 と‥
しずかはとうとう身を引く覚悟を決める。
しずは若様に心にもない悪態をつき、心離れを涙ながらに偽り語る。
* 流れるセリフ、啖呵のきいた妙味の澤村澤村悠介。
ついには、若様から「売女」と罵られ、思い余って自らを殺めようとするも、兄・孝造に制止される。
そこに、若様の許嫁、琴路があらわれる
「私は“尾のない女狐”でございます。これまで若子様の傍におりました。若子様を貴女様にお返しいたします。どうかこれから、若子様のことをよろしくお願い申上げます」
琴路はしずかの前に膝をつく。
「初めまして、私は名を琴路と申します。さぞ、お怨みのことと存じます。これから先は貞女となって、一馬様に尽くして参ります。一馬様のことは、命に代えてもわたくしが守って参ります。ご安心なされませ。」
と語り終えた琴路は。
きゅっと優しく、しずかの手を握る。
しずかは刃物にでも突き刺されたかのように手をかばう。
若様はそっと、しずに羽織をかけてやり、そなたとは是の世で添えない仲だったと告げる。
輪廻転生そのはてに再びまみえることあれば、この世を添い遂げよう。
そっと、かばう兄。
しず、恨むのであったら、この兄を恨んでもらいたい。
詫びる兄、平付す兄、涙にくれる姉妹‥嗚呼。
効果的な照明で大団円へ
しずは美山の奥の石清水‥
*いい芝居だ。みな芸達者だ。間と息が笑いのリズムになっている。変幻自在に芝居をアレンジする実力ある劇団丞弥のうまさの一端が見える芝居となっている。
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やはり芝居が大衆演劇の肝だ。
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・座長のトークはとても巧み
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☆ 花の舞踊絵巻
・オールメンバー
・群舞、相舞踊、変化、照明、バリエーションが素晴らしい。選曲や曲の編集もかなりだ。
・ラスト舞踊‥『空風〜そらかじ〜』
【劇団スケジュール】
・3月 やまと座
【画像】
見る度に総合力、集客力が上昇している劇団・紀州屋良五郎