紀州屋良五郎の大衆演劇・上方芸能 通信

大衆演劇については全国の劇場や公演場所に出かけ、その地での公演の所感・演出効果・劇団の印象を綴ります。さらに大道芸や上方落語、講談、音頭、漫才、見世物、大道芸、放浪芸、映画評についても思いつくままに書き留めてまいります。 末永くのおつきあいをよろしくお願いいたします。

▩ 劇団丞弥 池田呉服座 2023/02/22

〇見てもろておおきに〜まいどおなじみの観劇メモでおます。

 

 

201910月に和歌山・七福座で旗揚げした劇団丞弥、劇団天華にいた澤村丞弥が立ち上げた結成5年目の劇団だ。

 

☆ ゲスト

    なおと

 

 

★ 池田呉服座スケジュール

03 長谷川劇団

04 澤村慎太郎劇団

05 劇団美山

 

メンバー

座長 澤村丞弥

副座長 澤村悠介

澤村すばる

澤村蛍

澤村風舞(ふわり)

喜多川志保

ほか

【レギュラー出演】

橘小寅丸(劇団橘屋座長)

 

芝居「帰って来た暴れん坊」

 

 配役 
清水次郎長‥なおと 
大政‥橘小寅丸
小政‥澤村すばる

森の石松 澤村丞弥
黒駒勝蔵‥澤村悠介

お蝶‥澤村蛍

はか

 

【あらすじ】

 

石松の敵討ちの最中に、次郎長は足を斬られて怪我をする。

 その怪我が元で次郎長は片足が不自由になると、大政が裏切り一家を乗っ取ってしまう。

 

そこに、このあたりを取り仕切る親分、黒駒勝蔵が現れ、石松を預かっていると云う。怪我が治ったら清水に返してやると約束する。

 

 子分の大政は、弟分の小政に、次郎長親分はもう駄目だ、若い衆もみんな離れてしまった、これからは自分が親分になってく身を引っ張るから、ついて来てほしいと頼むが‥

 

次郎長親分を裏切れないと小政が断ると、大政は小政を後ろから斬りつけた。

いなくなった若い衆は自分が殺したのだと白状する。悔しがる小政も、ついに大政に斬り殺されてしまう。

 

お蝶も寝返って大政の女房に納まり、次郎長は「次郎吉」と呼ばれ飯炊きとして馬鹿にされながらこき使われる日々。

 

一家の親分となった大政は、次郎長の女房だったお蝶までも自分のものにするばかりか、次郎長は次郎吉と名前を変えられ、大政一家で飯炊きとして働くようになってしまった。

 

そこへ、遠州の都鳥吉兵衛のだまし討ちにあい死んだと思われていた森の石松が、黒駒勝蔵に助けられ生きていていて、元気な姿で一家に戻ってきた。

 

そこに、怪我が治った石松が帰ってくる。石松は大政以外の兄弟分がいなくなったことに驚き、次郎長の変わり果てた姿を見てさらに驚く。

 

大政は石松の前で次郎長をいたぶり、笑いものにする。怒り、刀を握る石松だが、もう子分を死なせたくないと次郎長がそれを止める。

 

しかし、次郎長がお蝶の腰巻きまで洗わされていることを知って‥

 

 

 

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多くの劇団で公演されているこの芝居。

どこにそんなに値打ちがあるのか私は不思議でならない。

 

まあ、この芝居は次郎長外伝 仁義なき展開といった芝居。好みが分かれるストーリーだ。

 

やはりなんといっても、芝居が大衆演劇の肝だ。

さらに補足すれば、劇団丞弥において、今や『橘小寅丸』なしには芝居の厚みは増さないといえばあながち外れはないだろう。

 

また、『澤村悠介』の変幻自在の役作り、声色、演じ分けは斯界秀逸と評価したい。光る役者は何処にいても眩い光彩を放つ。

 

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舞台口上  

 

 

 

 

 

 

・おばちゃんのハートをくすぐる座長トーク

・座長のトークはとても巧み

・前売り券&グッズ販売

 

☆ 花の舞踊絵巻

・オールメンバー

・群舞、相舞踊、変化、照明、バリエーションが素晴らしい。選曲や曲の編集もかなりだ。

 

・ラスト舞踊‥『男は歌舞いて花となれ』

 

【劇団スケジュール】

3  やまと座

  

【画像】

見る度に総合力、集客力が上昇している劇団・紀州屋良五郎