〇 見てもろておおきに〜まいどおなじみの観劇メモでおます。熱血・熱湯・力演の舞台がこの此花演劇館で今、開花した❗
《劇団神楽スケジュール》
12月 あじさい劇場 (緞帳降ろし閉幕公演)
★ 2024年6月 大阪単独公演 Mスタジオ
★ 此花演劇館 スケジュール
12月 劇団澤宗
2024年
1月 劇団澤宗
☆メンバー
座長・神野泰志
副座長・雅舞子
神野勇人
神野遙香
☆芝居 「下総男話」
▩ 配役
座長・神野泰志‥雁八の兄貴分 明け烏の新太郎
副座長・雅舞子‥首領 八丁嵐の権九郎
神野遙香‥行徳の娘お雪
神野勇人‥弟分頑八 (二役) 行徳の仁兵衛親分
☆あらすじ☆
大衆演劇定番の芝居だが台詞の「マ」と「力」と「迫力」そして、余韻のあるセリフ回しには客を惹きつける魔力がある。
八丁嵐の首領権九郎に、ひと仕事終えた時を見計らい足抜けしたいという雁八が願いでる。事の次第を聞き捨てならぬと大悶着。
そこへ、割って入り執りなす兄貴分の新太郎。事情を聞いて見れば天蓋孤独の身とは嘘偽り、古郷の下総・行徳には父や妹がおり父は病身で難渋しているよしを手紙で知る。
幾何かのカネをつくり親孝行の一分でも尽くしたいと思い至ったと訳を話す。聞いた新太郎が仲裁に入り自分の手にした分け前を雁八に授けてやる。少しその場を離れた隙に権九郎が引き戻り口止めのため雁八に深手を負わせて立ち去る。
「とっつあん、俺はとっつあんみたいな、人になりたかった 先つ不幸を許してください」今は新太郎の手で眠る雁八 「雁八!成仏だけはするんだぜ。」
帰りきた新太郎は雁八の無念の遺言と遺髪を行徳の仁兵衛に届けるため下総へと急ぐ。
なんと、そこには権九郎がいて、行徳仁兵衛には新太郎の手により息子は殺された為め仇をとったから跡目と娘を貰いたいとの話を切り出していた。
新太郎が現れた今となっては嘘もこれまでとその場を立ち去ろうと卑怯な振る舞い。すかさず、新太郎が、権九郎を斬り落とし決着をつける。見ていて、すべてを呑み込んだ仁兵衛と妹おゆき、兄の遺髪を胸に仇をとった新太郎に感謝の涙を流すのだった。
「浮世の義理よりゃしがらみよりゃ、何よりも、親分、お身体大事にお暮らしなせえよ」
(惜しみなく小判が散る〜)
そっと立ち去る新太郎。
幕
****
戯れごと無しの真剣勝負の舞台に息つく間もなく引き寄せられた。少人数を各自の技量と持ち味で惹きつけ十二分に魅せる芝居だった。おすすめだ。
☆口上挨拶 座長・神野泰志
・あすの演目紹介、ゲストの劇団寿が17~18日に来演。ただ今、大阪ではまだまだ馴染みが少なく苦戦している。口から口へとどうか拡散して欲しいとの赤裸々な訴えの座長の叫びに心が動く、舞台は4人、客席も4人の夜の部だった。こうなったら私も何度か通うつもりだ。
☆舞踊ショー
・女優さんの舞台での衣装着付けショーこれはいささか、エロティック。初めてだ。
・与作〜人形振り〜 変化に富んだショー
・ラスト 天城越え〜
* 副座長の雅舞子さんの舞踊は歌詞の心を舞うから心を打つ。歌詞の意味を、その言葉の力を身体で表現される美事さは必見。他劇団の舞踊とは趣きが違う。舞子さんの体幹のしなやかさは斯界随一と言ってもいいだろう。8年前に福岡の初潮旅館で見てから魅了され目に焼き付いて離れなかった舞姿が再び見れたことはこの上ない幸せだ。
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