〇 見てもろておおきに〜まいどおなじみの観劇メモでおます。
此花演劇館は大阪初乗り公演・劇団神楽いよいよ29日が千穐楽。❗
〇 長く舞台をみてきたが、これだけ每回の舞台で観客を魅了し続けた劇団はまれだ。絶賛したい。4人で裏方も芝居も全て乗り切る敢闘公演。
〇 千穐楽は賑賑しく飾って、蒲郡のあじさいに送り出したいと願わずにいられない。
《劇団神楽スケジュール》
12月 あじさい劇場 (緞帳降ろし閉幕公演)
1月公演 湯村温泉
2月公演 船生かぶき村
3月公演 岩瀬城娯楽センター
4月公演 魚沼神湯温泉倶楽部
5月公演 大阪・Mスタジオ
★ 此花演劇館 スケジュール
12月 劇団澤宗
2024年
1月 劇団澤宗
☆メンバー
座長・神野泰志
副座長・雅舞子
神野勇人
神野遙香
☆芝居 「屑屋の甚助」
*『泪橋情話』としても上演される芝居
★ 配役
主演・座長・神野泰志‥屑屋
副座長・雅雅子‥小間物問屋叶屋の女将
神野遙香‥屑屋の娘はな
神野勇人‥うどん屋主人
☆劇団神楽総評☆
劇団4人の全てがいろんな役を演じ分ける一人芝居ができるほどの猛者揃いの劇団神楽。それが、どんな芝居もショーも縦横に熟せる源泉なのだ。
中でも副座長・神楽舞子さんは芝居も舞踊も『神業』。神々しいほど、まばゆい毎回の舞台に釘付けになった。長年の私の観劇人生をすっかり塗り替える劇団に出会ったような気がしてならない。
だいたい、大阪の大衆演劇観劇基準でいえば、兄ちゃん、おっさんが集まる劇団は芝居がうまい劇団なのだ。これは、間違いない。前楽の今日、昨日より人数はかなり少ないが半分が男性が占めた。
誰もやらない中国古典楽器「二胡」を生で弾く神野遥香さん、落語を見事にこなす神野勇人さんは『芸道一筋』若き二人は大衆演劇界の逸材だ。未来は明るい。まさに役者は『芸道一筋』を『地』でいく姿だ。
☆あらすじはあっさりと‥☆
座長が演じるくず屋の甚助はどこかとぼけた味で、正直者という風情だ。
貧乏長屋で気の強い女房と娘の3人暮らし。頼るものは甚助のわずかな稼ぎだ。
稼ぎが少ないとオオカミのようなかみさんに叱られる毎日。そんなある日、思いもかけない
屑を貰い持ち込んだら三分のカネになった。喜んだのもつかのま、どこかになくしてしまった甚助。「くず」「くず」といいながら探している。
夕闇迫る頃、うどんやが威勢よく現れて「うどんゑーそば、うどんゑーそば」と威勢よく呼び声をかける。どこかに三分のカネを落としていなかったかと屑屋が聞く。
*飄々とした甚助とキリリとして威勢のよい若いうどんや店主の掛け合いがおもしろい。
うどんゑーの声とくずーの声が混じり合う。
そこへ、泣いてあらわれたのが娘、聞けばおとっつあんの稼ぎがすくないから娘を「女郎」
にすると言われ飛び出してきたらしい。屑屋の父にいうと女房に意見してやるといいだすも
おとっつあん、お母さんに勝てるの、負ける喧嘩はするもんじゃないよといわれてしまう。
娘は死ぬしかないと…
途方に暮れた甚助、娘に何もしてやれない。せめての償いに一緒に死んでやるからと橋の袂から身投げをしょうとしたら、ちょいとお待ちないの声。
突然、引き留め、ワケを聞いたのは小間物問屋叶屋の女将さんだった。
聞けば身につまされる話、うちで、女中奉公してくれないかの誘い。
はじめは、実の父は甚助と育ての母、キッパリと断るが…
娘の将来を案じる甚助が頼む。孝行娘が親孝行になるらと心をきめる娘・はな。
ところがである、娘の櫛に目がとまったこの女将、はっと思い起こす事があった。
心震わせながら、娘の生い立ちを聞いてみれば…
これよりは…芝居を見てのお楽しみということにしておこう。
★ 泣かせ、笑わせ、また泣かせ、人情芝居は絶品だった。
☆口上挨拶 座長・神野泰志
・後半には盛り上がりもっと早く来たらよかったのお声も頂きました。
今公演は大阪初の劇団神楽としましては『種まき』の思いです。
来年5月のMスタジオにはお詰め合わせくださるものと思っております。
・昨日の芝居、フル動画で今夜配信します。ぜひ、ご覧ください。
・「二胡の生演奏」上を向いて歩こうなど演奏、福岡県で先生について習ったという
神野遙香。人にやらない事をやりたいと習ったという。楽器の説明も。
芝居のラストでも弾くシーンあり。
☆舞踊ショー
・舞踊ショー
・落語 神野勇人‥替り目
・歌詞の心を表情に、舞姿に、美しく流麗に表現する雅舞子〜ため息が出る美しい舞姿
・ラスト‥サライ 4人で
【画像】