紀州屋良五郎の大衆演劇・上方芸能 通信

大衆演劇については全国の劇場や公演場所に出かけ、その地での公演の所感・演出効果・劇団の印象を綴ります。さらに大道芸や上方落語、講談、音頭、漫才、見世物、大道芸、放浪芸、映画評についても思いつくままに書き留めてまいります。 末永くのおつきあいをよろしくお願いいたします。

▩ 劇団寿+劇団天華合同公演 華舞台 星天座 2023/12/08

〇見てもろておおき〜まいどおなじみの観劇メモでおます。

〇翔聖頑張る日  

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          劇団寿について

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結構、長く見てきた劇団寿。そこで一番、印象に残ったことがある…《以下、当Blogより

https://ameblo.jp/ka2001/entry-12831088680.html

 

 

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《 寿翔聖座長に思う 》

〇座長の独特のユーモアは天才的きらめき

〇立ち上げ以来10年、笑いセンス日本一の座長。

〇入門したのは黒潮幸次郎(現在・たつみ演劇BOX)さんのところでしたと寿翔聖座長はいう。

 

★初めての華舞台 星天座  劇団天華との合同公演

熱気こもる華舞台 星天座。この劇場は劇団の力を200%引き出す魔力がある。連日、熱気溢れる舞台が見れそうだ。

 

▩ 華舞台 星天座のスケジュール

〇1月  劇団天華

 

☆メンバー

座長  寿翔聖  

若座長 寿美空  

寿福丸

寿珠里

恋月彩圭

澤村玲華

《劇団天華》

澤村千夜

澤村龍聖

音羽屋幸枝

澤村紅華

ほか

☆芝居「大工の一日」 

 

〈配役〉

寿翔聖座長‥大工の八

寿美空‥うどん屋A

寿福丸‥うどん屋B

澤村千夜座長‥大工の親方

恋月彩圭‥客人A

澤村海斗‥客人B

音羽屋幸枝大屋

澤村紅華‥訪ねてきた大工の妹お玉

澤村龍聖‥伊勢屋の若旦那

ほか

 

【あらすじ】

 大工の親方の留守をあずかった弟子が留守中に親方の大事なノコギリを貸したことから話が始まる。

 

続いて、やってきたのは仲間たちだ。

傘を借りたいとのこと。だが、親方がドケチで貸せないと断り帰してしまう。

大きな声で親方が出てくる。角が立たすに断れるやり方を教える。

「傘をお貸ししたいのは山々なれど先日の突風でびしょびしょに濡れ骨と骨、皮と皮になってしまったので」ただ今修繕に出しております。戻ってきたらお貸しします」というんだと親方。

 

そこへ現れたうどん屋の二人。ネズミが出て困るので猫を借りたいとのこと。

返答に困った八。さっき聞いた断り方をそのまま言ってしまう。

なに〜猫の骨と皮がバラバラだと‥

てな具合で、勘違いの笑いの掛け合いが続く

 

すっとぼけた八が繰り広げる言い訳が楽しい。

両座長の劇場内を駆けまわる大奮闘と天衣無縫なアドリブで楽しい舞台なった。

 

この話の元ネタは古典落語『近明竹』という話だ。

あべこべや取り違えと言った言葉が笑いをもたらすユーモア時代喜劇だ。

笑いの基本パターン、勘違い、あべこべを巧みに使った芝居。

落語のネタが芝居になるのはいいもんだ。ほかにも、『芝浜』『らくだの馬』や

落語作家くまざわあかねさんの『山名屋浦里』もそうで、歌舞伎でも上演された。

 

この芝居、素早い掛け合いが決めてとなる。

立て板に水のような台詞の流れがツボだ。

 

★舞台口上  澤村千夜座長

・前売り券&グッズ販売

・合同公演は初めてなので毎日稽古でやってます

・連日のスケジュールの紹介、劇場友の会の紹介

 

★舞踊ショー  

・はかない女形の美、寿美空  繊細な指先は儚く光

・実は寿翔聖座長は半沢直樹香川照之を凌ぐ『顔芸』の天才でもあり、笑いを誘うステージは毎回、爆笑の渦となる。今回は澤村千夜座長との初共演が実現した。

・ラストショー 『 時代』

 

【画像】

なんともアットホームな劇団寿、着実に上昇の坂をのぼり続けてほしい。師走の公演、期間は短い、連日大入り大盛況をと願う。