紀州屋良五郎の大衆演劇・上方芸能 通信

大衆演劇については全国の劇場や公演場所に出かけ、その地での公演の所感・演出効果・劇団の印象を綴ります。さらに大道芸や上方落語、講談、音頭、漫才、見世物、大道芸、放浪芸、映画評についても思いつくままに書き留めてまいります。 末永くのおつきあいをよろしくお願いいたします。

▩ 映画『犬鳴村』を見た 大衆演劇とホラー

まいどおおきに映画メモでおます~今回は和製ホラーの話題作ということで見た。 実は映画の集客もかなり落ち込んでいる。Net配信が主になったこともあるが若い人たちはほとんど映画を見ない。しかし、その中で一番若い人たちが見るのはホラー映画なのだ。ご多分に漏れず多くの人が詰めかけていた。 率直にひとこと、この作品がなかなかいいのである。私が気に入ったデンマーク映画『キングダム』を除けば米国映画とか、今までの怪談映画はなんの脈絡もなく得体の知れないバケモノ達がおどろおどろしい効果音とともに突然現れて怖がらすようなものが多い。それはホラーではなくびっくり映画だ。ところがこの『犬鳴村』お膳立てとして恐怖の素材がいくつも出てくる。さすが和製ホラーの巨匠だ。 病院、危篤寸前の老人、子どもにしか見えない産後間すぐに亡くなった母、戒名、陰惨なわらべ歌、火葬場での骨あげ風景、墓場、閉鎖されたトンネル、ダム工事のため水没した村、犬を喰うというデマとともに惨殺された人達など。 さらに、込み入った因縁話の積み重ねが丁寧に描かれ映画の進行とともに螺旋模様のようにじわり、じわりと効いてくる恐ろしさがある。 怖いものを見たい人にはぜひおススメしたいが夜安らかに寝付ける保証は出来かねる。 イベントにおいても同じ傾向でけっこう若い人達が集まり盛況なのだ。最近、何度か怪談師のイベントに参加する機会があり怪談会に足を運んだ。 講談だとこんなに若い人はまず来ない。内容は生活の中の恐怖体験が主だが語り方の工夫は随所にある。 従来、怪談は芝居、講談の領域だったが稲川淳二以来、怪談師なる人達が登場しいま、各所で怪談イベントが時節に関係なく行われている。この語り部となる人達の多くも若い演者である。 なぜ、改めてホラーに注目しているかといえばそれは大衆演劇と関係があるからだ。ホラーに対しての若い人達の関心度の高さを引きつけリアルに見せる事が出来るのははやはり生の舞台である。 そこでもう一度、大衆演劇にホラー領域を位置づけ特集をやればおもしろいのではないかと仮設を立ててみた。単発の芝居ではなく一週間すべて怪談ウィークといったイメージだ。もちろん一人語りもおもしろいだろう。 これをテーマにしたら日頃、大衆演劇とは無縁のひとたちが劇場に足を運ぶきっかけになるのに違いないと竊に思う。 以前も書いたが、怪談を芝居にする劇団はきわめて少ない。古くからのいい芝居があるのにである。 古典でも『戸田の渡しお紺殺し【籠釣瓶前段にあたる】』『牡丹燈籠』『番町皿屋敷』『菊江仏壇』『百物語』『真景重ヶ淵』『鍋島猫騒動』などくさんの作品群がある。 また、文芸作品の夢野久作ドグラマグラ野坂昭如『乱離骨灰鬼胎草』や現代劇としての作品もたくさんある。 新しい大衆演劇・劇団のファンを獲得したければぜひ【ホラー・怪談話】に取り組むことをお奨めする。怪談はもう夏場だけのものではないのだ。 ほんとうは今の世の中には、もっと怖い出来事だらけである…

冬にお化け屋敷、梅田限定で犬鳴村が出現

大阪・梅田のド真ん中に出現したお化け屋敷『犬鳴村』

     

(写真6枚)

呪怨』シリーズで知られる清水崇監督のホラー最新作『犬鳴村』の公開(2月7日)を記念し、大阪の商業施設「イーマ」(大阪市北区)で1月18日から真冬のお化け屋敷『犬鳴村』が開催される。

九州に実在する心霊スポット「旧犬鳴トンネル」を舞台にした同作。その近くには日本政府の統治が及ばない集落「犬鳴村」があると言われており、そこに立ち入った者は決して戻れないという都市伝説も存在する。映画では、三吉彩花演じる臨床心理士・森田奏が謎を突き止めるために犬鳴トンネルへ向かう。

今回、清水監督監修のもと、映画の世界観を再現したウォークスルー型のお化け屋敷が完成。参加者は真っ暗な「旧犬鳴トンネル」を抜け、奇妙な現象が起こるなか犬鳴村からの脱出を目指す。料金は小学生以上900円、未就学児入場不可。期間は2月24日まで(16時〜21時、土日祝は14時〜)、「イーマ」地下2階の特設会場でおこなわれる。

開催に先駆け、「イーマ」地下2階の特設会場ではお祓いがおこなわれた(16日・大阪市内)

【写真】会場隣には撮影で実際に使われた小道具も展示

 

下記は来月実施される怪談会のフライヤーである

画像 

 映画『犬鳴村』の概要STORY

臨床心理士の森田奏(三吉彩花)の周りで、不思議な出来事が起こる。奇妙なわらべ歌を歌う女性、行方不明になった兄弟など、彼らに共通するのは心霊スポット「犬鳴トンネル」だった。さらに突然亡くなった女性が、死ぬ間際にトンネルを抜けた後のことを話していた。奏は何があったのかを確かめるため、兄たちと一緒に犬鳴トンネルに向かう。

キャスト

三吉彩花坂東龍汰、古川毅、宮野陽名、大谷凜香奥菜恵須賀貴匡田中健寺田農石橋蓮司高嶋政伸高島礼子

スタッフ

監督:清水崇
脚本:保坂大輔
企画プロデュース:紀伊宗之

上映時間108分

 

 

 

 

下のチラシは過去の企画です群を抜く企画力の笑福亭たまさんが企画?企業努力が随所にみえる。10名の予約、サイン進呈、キャッシュバック、会場内に幽霊が出る企画なと゜見習うべき知恵が詰まっている。古い落語の世界でも今はこういう改革しているのだ。これからの大衆演劇は企画力がすべてや。自分のまわりにプラン力のある人を集めたところが勝つ。劇団のファンの中からモニターやブレーンを集めるべきだ。柔軟な発想は結構見ている人がもっている場合がある。

「笑福亭たま チラシ」の画像検索結果